◆三十七番(上川あや議員)
まず初めに、ひとり親家庭への区の支援についてお伺いいたします。
ひとり親家庭、寡婦への支援につきましては、昨年十一月の私の一般質問でも取り上げさせていただきました。
本日の質問は、その後の変化を踏まえた続編であります。
さきの質問では、今後の母子・寡婦福祉対策の重点が児童扶養手当などの給付から自治体による就労、自立支援へと移っていることを指摘し、厚労省告示に基づく区内実態調査の実施、自立促進計画の策定、母子家庭自立支援給付などの実施を求め、母子家庭と父子家庭の支援格差についても区の見解を伺いました。
区では、本年三月、ひとり親家庭等実態調査を実施し、庁内に検討委員会を立ち上げたと伺っています。
また、昨年の質問で実施を求めました母子家庭自立支援給付金事業についても、自立支援教育訓練給付を十一月から実施することとし、その一部が導入される見通しとなりました。
この間の区の対応は迅速で、所管の問題認識と改善努力には感謝を申し上げます。
しかし、いずれの事業も他の自治体が過去数年に実施したものであり、昨年十一月に私がその必要性を指摘するまで、区は児童扶養手当の削減を行うのみであったことを考え合わせますと、区の自立支援策は、なおその端緒についたばかりと言うべきであります。
そこで、今後の区の支援策について何点か質問いたします。
第一に、区が行ったひとり親家庭等実態調査への評価です。
この春の実態調査によると、区内のひとり親家庭のうち親族と同居する割合は、全国平均に比べ一〇ポイント以上下回ります。
また、親が常用雇用者である割合も八ポイント下回っています。
さらに、区内のひとり親家庭の年齢は、四十代以上が全体の六割に達し、全国平均に比べても、その高さが目につきます。
ひとり親家庭の就労と子育てを考える上で重要なデータのいずれもが全国平均に比べ不利であるのが実際であり、今回の調査結果は多くの示唆を含むものと考えますが、調査結果に対する区のご所見をお聞かせください。
また、庁内に立ち上げた検討委員会の実態が余りに不透明です。
陣容や経緯は無論、議論の方向性も見えず、当事者不在の検討につながることを危惧いたします。
これまでの検討結果を踏まえ、中間報告を求めます。
さらに、昨年の一般質問では、区に自立促進計画をつくるおつもりがあるのか伺いました。
答弁は、策定を視野に実態の把握を行うというものであり、今後はその策定に着手いただけるものと考えますが、お心づもりのほどをお聞かせください。
また、区は、本年十一月より自立支援教育訓練給付を実施する方針を明らかにしましたが、これは国が提示するメニューの一つにすぎません。
より安定した就労が見込める資格の取得を促す高等技能訓練促進費事業、パートタイムで働く母の職場教育を支援し、常用雇用へとつなげる常用雇用転換奨励金事業などの支援策についても、その導入をぜひご検討いただきたいと考えますが、区のご所見をお聞かせください。
次に、父子家庭への支援について伺います。
児童扶養手当、母子福祉資金や女性福祉資金による貸し付け、母子アパートへの入居など、多くの支援制度が父子家庭を一律に排除していることは昨年の一般質問でも指摘したとおりです。
当区の実態調査によると、年収二百万円に達しない父子家庭が実に四五%に上り、家庭での一番の悩み事にお金を挙げた父子家庭も五〇%に上ります。
調査の結果、父子家庭の現状を区はどう評価しているでしょうか。
また、現在の支援策で十分とお考えであるのか、そして、今後どう支援していこうとお考えであるのか、それぞれのご見解をお聞かせください。
この質問の最後に、改正母子及び寡婦福祉法は、区を含む自治体に対し、養育費確保に向けた環境整備を求めています。
区はこれにどうこたえるおつもりであるのか、お聞かせください。
続きまして、有害紫外線への対処についてお伺いいたします。
昨年七月、世界保健機関より注目するべき発表が行われました。
七〇年代以降の日光浴ブームとオゾン層破壊の相乗効果により、白人を中心とした皮膚がんが世界的に急増していることから、日光浴が皮膚がんや白内障の原因になるとして、その自粛を呼びかけるものです。
従来、日本人は白人に比べて肌の色素が多く、皮膚がんにかかりにくいとされてきましたが、褐色の肌が健康的であると日焼けを繰り返した世代が五十代以降のいわゆるがん年齢に差しかかり、日本でも皮膚がんがふえていると言います。
遺伝子解析の進歩により、紫外線によって生じる独特の遺伝子の傷が誤って修復されている箇所と遺伝子の変異部分に一致することも明らかになっています。
国立がんセンターの皮膚科医長で、三十年にわたり皮膚がんの研究を続けている山本明史氏は、紫外線と発がんの因果関係を認めた上で、日焼けはやけどであるという認識がまず必要と指摘しています。
オーストラリアやアメリカ、カナダ、イギリスなどでは、既に国を挙げて紫外線対策に取り組んでいます。
特に幼い子どもたちを紫外線から守ることは最重要視されています。
一般に生涯に浴びる紫外線の約半分は十八歳までに浴びると言われ、幼い子ほど細胞分裂が盛んであるために、遺伝子の突然変異につながる確率が高まると言います。
幼少時に浴びた紫外線が成人後の皮膚がんに大きく影響することがオーストラリアの移民等の調査からも明らかであります。
国際的に紫外線影響への懸念が強まる中で、環境省は平成十五年より紫外線保健指導マニュアルを作成し、保健所などへの啓発を始めています。
また、気象庁でもこの五月より国際的な有害紫外線の指標であるUVインデックスに基づく紫外線予報を始めており、これら正確な情報を区民の健康保持に生かす工夫が重要であります。
無論、紫外線に有害性があるからといって、野外でのレクリエーションやスポーツをむやみに恐れたり、極端な制限を加えるだけでは弊害も多いと考えます。
肝心なことは、紫外線の害について正しい認識を広め、太陽と賢くつき合うすべを身につけることであります。
しかし、区の現状は余りにも無関心であり、幼い子どもたちですら、無防備な環境に置かれていることが多いのが現状であろうと思います。
そこでお伺いいたします。
第一に、紫外線の健康影響と対処の方法について、広く啓発を図るべきであります。特に区内の幼稚園、保育施設などに対しては積極的な情報提供が必要です。
保健福祉の所管よりご所見をお伺いいたします。
第二に、生涯に浴びる紫外線量の大半が青年期までに集中し、その悪影響は数十年たってあらわれると言われます。
この点、学校教育で紫外線への正しい認識を伝える必要があると考えますが、ご所見はいかがでありましょうか。
最後に、学校での実際的な対処についてであります。紫外線の悪影響は色白な子ほど大きくあらわれることもわかっています。那覇市では、今夏までに市内三十六の小学校にプールの日よけを設置したと伺いますが、当区でも、できるところからむだな紫外線を浴びさせない工夫をご検討いただきたいと考えます。
◎田中 子ども部長
ひとり親家庭への区の支援についてご質問をいただきました。
まず、ひとり親家庭等実態調査の結果と検討状況でございます。
区では、子ども施策の基本となる子ども計画を策定する過程において、子育て家庭の負担の解消を図ることが重要と考え、ひとり親家庭を含め支援が必要な子育て家庭への施策を検討してまいりました。
この取り組みを進めるに当たり、ひとり親家庭への実態を把握する必要があることから、本年二月から三月にかけてひとり親家庭等実態調査を行いました。
この調査結果からは、特に就労への支援、子育てへの支援についての要望が高い実態が明らかになりました。
これらを踏まえ、庁内に検討委員会を設け、ひとり親家庭等への施策を充実するため、自立支援プログラムの策定、自立支援、子育て支援などについて現在検討しているところでございます。
次に、自立支援計画と高等技能訓練促進費事業等についてでございます。
国におきましては、母子及び寡婦福祉法の一部改正を初めとする各法律の整備を行い、ひとり親の自立支援に向けて、国、都道府県、区市町村が行う役割分担と連携についての具体策を示しておられます。さらに、国は、ことし三月に策定した子ども・子育て応援プランの中で、母子家庭等ひとり親家庭への支援の推進を重点項目に挙げ、今後五年間の具体的な目標を定めています。
東京都では、これを受ける形で、本年四月に東京都ひとり親家庭自立支援計画を策定し、就業支援、相談体制の整備など、都や区市町村が行う具体的な支援策を掲げています。
区としては、これらの動きを踏まえ、国や都などと連携しながら、ひとり親に対する各事業、施策を展開していくことになります。
今回の補正予算(第二次)で計上させていただきました母子家庭自立支援教育訓練給付金事業は、実態調査や保健福祉センターの窓口でも支援を求めるニーズの多かった事業として緊急的に挙げさせていただいたものでございます。
来年度以降も母子自立支援プログラム策定などの新たな事業など、必要な支援の検討を引き続き行ってまいります。
また、父子家庭の状況、支援、養育費と環境整備についてでございますが、議員ご指摘のとおり父子家庭に対する支援も重要と考えております。
先ほどお話し申し上げた検討委員会においても検討しておりますが、都の調査によれば、母子家庭で最も困っていることは仕事、生活に関すること、父子家庭では家事に関することともされております。こうした結果を踏まえまして、母子、父子を包括し、ひとり親全体の問題としてとらえることが求められていると考えます。
さらに、子ども計画では、母子、父子などのひとり親家庭も含めた支援の必要な家庭に対して的確な支援が広く行き渡ることを目指し、お話しの養育費の確保に向けた環境整備を含め、検討してまいります。
◎上間 世田谷保健所長
紫外線の健康影響と対処法について啓発をというお尋ねにお答えいたします。
紫外線については、多くの研究により、浴び過ぎると人の健康に影響があるということが科学的治験として示されております。
議員のお話にもありましたように、紫外線を浴びた直後にあらわれる日焼けは、やけどに似た症状を起こしますが、それだけではなく、皮膚の細胞の遺伝子を傷つけ、それがたび重なると、長い期間を経て皮膚がんを引き起こすと考えられております。
小麦色に焼けた肌が健康的に見えるということで、若いときに肌を焼き過ぎた人が高齢になり、皮膚がんになっていること、個人が浴びる紫外線の量は住んでいる地域や生活スタイルによって大きく異なることなども指摘されております。
紫外線の健康影響、防御について正しい知識を持つことは、安心して屋外での活動やスポーツをするために必要なことでございます。また、保護者や保育や教育にかかわる職員が乳幼児に対して配慮することも重要であると考えております。
区としましては、広報やホームページ、各種保健事業などを通じて区民へ広く啓発するとともに、関係機関への情報提供を行ってまいります。
◎山 教育改革担当部長
紫外線の対処につきまして、学校教育での啓発、それから学校での実際的な対処、以上二点についてあわせてお答えを申し上げます。
ただいま保健所長の答弁にもございましたとおり、紫外線には有効な働きがある一方、紫外線を浴び過ぎると、かえって皮膚がんや白内障に影響があることが多くの研究で明らかになってまいりました。
教育委員会におきましても、小中学校や幼稚園に対して、まず教職員が紫外線に関する正しい情報の共通認識を図るとともに、子どもたちへも正しい情報を伝えることとして、今年度の事故防止研修会などを通しまして、環境省の紫外線保健指導マニュアルや気象庁の紫外線情報等のホームページを紹介してございます。
また、紫外線に敏感な子どもにつきましては、保護者と連絡をとり合い、おのおのに応じた柔軟な対応をすること、屋外で活動する場合は日影を利用し、長時間続けて日差しを浴びないように配慮すること、あるいは水泳指導の休憩時間にはタオルをかけるなどの工夫をするようにも指導してございます。
いずれにいたしましても、今後とも紫外線に関する各種情報の収集とその対策の研究に努めるとともに、学校に対しましても適宜必要な情報の提供と指導をしてまいります。
◆三十七番(上川あや 議員)
まず、ひとり親家庭への支援につきましてちょっと感想なんですけれども、先ほどのご答弁を伺っていますと、来年度以降の予算に絡むということなんでしょうけれども、具体的な方向性が何ら示されていないという感じがしまして、ややちょっと足りないのかなということを思いました。
特に有利な資格の取得を目指す高等技能訓練事業についてなんですけれども、既にこれは多くの自治体が実施しているもので、世田谷区内の例えば看護学校で看護資格を取りたいといった方々も、多く母子家庭の方がいらっしゃっているんだそうですね。
ところが、世田谷区の学校に通っている区外の生徒さんたちは、そこの自治体から支援を受けていて、それで勉強している。子育てと両立を図っていると。ところが、世田谷区から通っている生徒さんは、世田谷区民であるがために何の援助も受けられずに、母子福祉資金などの借り入れをして、そして生活費を切り詰めて、そして自立を目指しているというんですね。
ぜひ自立に対してはしっかりと支援をして、漫然と給付を続けるよりよっぽど建設的なことだと思いますので、これはやっていただきたい。
あと、紫外線防御についてなんですけれども、事故防止研修会でやってくださっているということで、しっかりやっているような答弁ではあるんですが、所管に伺ったところ、資料の配付も何もなく、口頭で五分間説明しただけだというんですね。
これで認識が変わるとはとても思えませんので、いま一度これはご答弁をお願いいたします。
◎山 教育改革担当部長
今お話ししましたとおり、有害紫外線につきましては、さまざまな悪影響についてのことがあると思います。
学校教育の現場で特に重要なのは、とにかく教職員が紫外線に対する正しい知識、こういったものを持ちまして、子どもたちへの影響を抑える側にあるというふうに思います。
むやみに紫外線の有害性を強調することだけではなくて、正しい情報に基づいて、いかに太陽とうまくつき合っていくか、こういった視点も重要かと思っておりますので、今後とも各学校に対して指導を強めてまいります。
◆三十七番(上川あや 議員)
まだまだ伺いたいことはるるございますけれども、その後のことに関しましては委員会の方で伺ってまいります。