立体都市公園制度の活用を検討せよ
2010年 03月 17日 - 00:00 by aya kamikawa
◆上川あや
まず、立体都市公園制度について伺います。
昨年八月ですが、横浜外国人墓地北側の斜面と、みなとみらい線元町・中華街駅駅舎の上部を一体的に整備した全国初となる立体都市公園、アメリカ山公園が一部開園したとの報道がありました。この制度的な裏づけとなったのが今回取り上げる立体都市公園制度ですが、これは平成十六年六月の都市公園法改正で生まれた新制度だそうです。
具体的には、都市公園の地下利用を可能とする、建築物の屋上に都市公園を開設することを可能とする、人工地盤上に都市公園を開設することを可能にする新制度とのことです。
区内には、既に類似の施設として、小田急線の操車場屋上につくられたきたみふれあい広場と玉川浄水場の一部にふたをしてつくられたぽかぽか広場の二つがありますけれども、いずれもその開設は平成九年ということで、この制度開設以前となっています。つまり国の制度がなくても区の判断で類似施設の整備は可能であったということだと思うんですが、新制度の創設で何が変わったのでしょうか。制度創設の背景、そして、そこから生まれたメリットについてご説明をいただければと思います。
◎髙木 公園緑地課長
立体都市公園ですけれども、委員のお話のとおり、平成十六年の都市公園法の改正により創設された新制度でございます。
お話のございました世田谷区の事例でございますけれども、喜多見九丁目のきたみふれあい広場や玉川田園調布一丁目のぽかぽか広場は、いずれも平成九年三月に開園してございます。これらは都市公園法の改正前に開園してございまして、それぞれお話のございましたような操車場、浄水場の上部を立体的に利用しまして、都市公園ではなく、世田谷区身近な広場条例に基づきました広場として開園したものでございます。
そもそも都市公園法では、公園としての利用や環境、緑など空地としての利用価値を保存するために、公園内の建築物を二%以内とすることや、地下利用などについても制限がございます。平成十六年の改正では、この都市公園法で制限される地下の区域を定めまして、それ以外には制限がかからないとする規定を設けまして、公園としての価値を保存しつつ、他の施設との立体的な利用を可能としたものでございます。
制度創設の背景でございますが、地価の高い都心部では、土地を新たに確保し、都市公園の面積をふやすことが大変難しくなってきてございました。そこで、柔軟な手法で都市公園をふやしていくことを検討したものでございます。
メリットといたしましては、まず、用地を買収することなく都市公園面積の増加が見込まれます。次に、法律により手法が明確化したことで取り組みが広く周知されまして活用の可能性が広がったこと、また、整備に対しての補助金や交付金制度の活用などが考えられます。
◆上川あや
今後に向けて新たな可能性が膨らんできたということだと思うんですけれども、区内でもこの先、積極的な制度の展開を考えていってはどうかと考えています。
例えば、区内では多摩川沿いに砧浄水場と砧下浄水所の二つの大規模施設が存在しています。どちらも都の所有で、区の住宅地の中に広大な面積を占めています。幸い都市計画上も両者は未開設の都市公園・緑地に区分けをされております。当面、浄水施設の廃止は無理だとしても、新制度を活用してその上部を立体都市公園にするといった展開も先々考えられるのではないかと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
◎ 髙木 公園緑地課長
お話にございました浄水場などの上部利用による立体都市公園の制度の活用の可能性につきましては、当該施設の施設改修の際などに施設所有者と協議が調えば可能となると考えます。ただし、その際には、当該施設の使用や管理に支障とならないようにすることや、区域、費用負担の協議など、さまざまな課題を詳細に協議する必要がございます。
いずれにいたしましても、制度活用の可能性がある施設が改修する際などには、立体都市公園の開設につきまして検討するなど、制度を有効に活用するよう研究し、取り組んでまいります。
◆上川あや
ありがとうございます。
この新たな制度では、既存の公園の地下空間の利用も可能になるということですので、この点も他の所管と連携して、柔軟に施設の有効活用に取り組んでいただければと思います。
