議会活動報告と成果

上川あやの議会活動報告です

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ストーカー被害者への相談支援を可視化せよ

2010年 03月 12日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

私からは、ストーカー対策について伺います。

この二月の警視庁発表によりますと、昨年一年間の都内のストーカーの認知件数は千百二十件、前年度比四%の増加ということで、過去最高となりました。この数は、同時期の配偶者間暴力、いわゆるDVの認知件数二千八百七十一件と比べてその四割に達する数でありまして、決して少ない被害者数ではありません。都内の人口比から考えれば、区内にも相当数の被害の申告があるものと考えますが、区内の状況はいかがでしょうか、お伺いいたします。

◎ 大石 男女共同参画担当課長

警視庁に二十一年度の一月から十二月の実績をお問い合わせいたしましたところ、警察庁におきましては、目黒区ですとか大田区の一部を含んでおりますけれども、世田谷警察、北沢警察、玉川警察及び成城警察の四署の合計としては、相談については七十件、文書警告については十二件、検挙については一件となっております。

◆上川あや

やはりかなりのご相談があるのだと思います。

私がこの問題に直接関心を持ったきっかけがございまして、他区に住んでいる友人の女性なんですが、男性から執拗につきまといを受けました。私自身は彼女が日常受けてきた行為を聞きまして、男性が彼女の職場にお客の顔であらわれ続けて執拗に交際を求めたこと、あるいは、君と絶対に結婚する、何年でも待ち続けるといった言葉、昼夜を問わず待ち伏せ行為を繰り返すといったことを聞くにつけ、非常に怖いことだなというふうに思いました。
私はこれはストーカー行為ではないのかと思ったのですが、ところが、彼女が相談を持ちかけた周囲の男性の反応はかなり違っていたんだそうです。嫌なら断ればいい、男性が女性を熱心に口説くことはよくあることだ、個人対個人のことで職場が動くほどのことではない、大げさに怖がり過ぎなんじゃないかと取り合わなかったばかりか、逆に男性側の熱意に押されて、もっと向き合ったらどうかと、女性を説得したといいます。彼女の相談相手には精神科医の男性も含まれていたんですが、彼の対応も同じようなもので、心のケアはおろか、相談にもならなかったと聞きました。

こうして周囲の無理解が繰り返される中で、彼女は孤立感を深めて、自分の感覚のほうがおかしいのだろうかと、自分の判断力に自信を失っていったといいます。数カ月後、私に相談を持ちかけてくれたころの彼女は、相談をすることも難しくなりまして、精神的にも追い詰められて、強いうつ傾向を持つまでになっていました。
そこで私も対応を迫られたわけですが、そのときに最も痛感したことは何かというと、安心して相談できる窓口の不足、カウンセリングできる専門家の圧倒的な不足だったんですね。確かに警察には相談の窓口がございます。しかし、自分が悪いとしか思えなくなっている彼女に、警察に向かうように言うことは非常に困難だと思いました。

そこで、居住区の女性相談や都のウィメンズプラザにストーカー行為かどうかを相談してみてはということを提案したんですが、相談の結果は、いずれも警察を勧めるだけで、話にならなかったそうです。あわせて、ストーカーに詳しい弁護士さんの紹介を頼んでみたそうですが、都も区も思い当たる情報が一切ないという貧しい回答だったそうで、これには私も非常に驚きました。
ネットに情報を求めて私も情報を探したんですが、探偵社や行政書士の営利広告ばかりで、弁護士事務所の名前すらなかなか見つからないんですね。ストーカーという言葉そのものは皆さんもよくご存知だと思いますけれども、具体的に相談できる社会的な資源となると、警察以外ほとんど見当たらないのが現実なのだと痛感しました。

そこで伺いますけれども、区では、類似のご相談が区民からあった場合どのように対応するんでしょうか。ストーカーとDVと扱う法律の違いはありますけれども、区民がつきまといの行為によって暴力にさらされているという事実には変わりはございません。区のDV相談などでもしっかり受けとめていただく必要があると考えますけれども、いかがでしょうか。

◎ 大石 男女共同参画担当課長

DV相談につきましては、ドメスティック・バイオレンスに関する質問などにつきまして、被害者、家族、周囲の人などからのDV全般に関する相談と、実体験に基づいたアドバイスや情報提供などを行う、DV被害者のための相談の二つを実施しております。

委員お話しのように、区民の方にとって身体的な暴力以外にもどのような暴力がDVとなるのか、またストーカー行為となるのか、わかりづらいこともあるようです。実際のDV相談では、わずかな生活費しか渡されない経済的暴力、交友関係を細かく監視するなどの精神的な嫌がらせ、別れた配偶者などからのつきまといやストーカー行為などへの相談が多く寄せられている状況です。
二つの相談はいずれも電話での相談で、内容はさまざまであり、この相談で完結する事例は少ないと思いますが、相談者の立場に立って相談を受けることで、相談される区民の方にとって、ご自分の心配事や気持ちの整理にもつながります。内容によりましては、生活支援課、東京都女性センター、区の弁護士相談、また、ストーカーなどについては警察などへの相談へと適切に結びついていくように努めております。

◆上川あや

区では、ほかの区と違ってしっかり受けていただけるということで、ひとまずの安心をいたしました。ぜひストーカーにも対応できる人材とスキル、そして専門家の情報を持ち合わせていただきたいと思います。
ただ、現状の区の広報を見てみますと、ストーカーの相談について対応していただけるということがほとんどわからないと思うんですね。つきまといの行為で日々ご不安を抱えている当事者の方が区民にいらっしゃったとしても、これがわかりやすく発信されなければ、社会的な資源とはなり得ません。
ということで、DV相談でもつきまといやストーカーに関するご相談をお受けできるということをしっかりとPRしていただく必要があると考えますが、いかがでしょう。

◎大石 男女共同参画担当課長

区は、DV相談、DV被害者支援の充実と関係機関などとの連携強化を図るために、DV防止に取り組む区の関係所管と民間の被害者支援に取り組む団体から成る連絡会を年二回開催しておりまして、そのうち一回は警察も参加し、それぞれの取り組みの状況ですとか具体的な事例につきまして、どのような連携などが必要となるかといった課題などにつきまして情報を交換しております。その中で、つきまといやストーカーなどに関する警察の取り組みや対応などにつきましても情報の交換を行い、DV相談におけるストーカー行為などへの相談業務に生かしております。

DV相談では、先ほどもご答弁申し上げましたように、どのような暴力などがDV、つきまといなどに当たるのかわかりづらいこともあることから、それがDVを起因するか否かにかかわらず相談を受け、さまざまに対応するようにしております。このようなことから、DV相談のPRに当たりましても、「区のおしらせ」やホームページ、区施設窓口でのチラシ配布などをしておりますが、委員ご指摘の点も踏まえまして、必要な方に情報が届くように取り組んでまいります。

◆上川あや

ストーカー規制法を見ますと、地方自治体の責務として、その行為を受けている相手方に対する支援あるいは広報啓発、そして、これに取り組んでいる団体を支援しろと出ているんですが、区では従来さしたる啓発も行っていない、相談をお受けするとの看板も掲げていない、民間団体への支援もないということで、これから本腰を入れて取り組んでいただきたいということを強く要望して、私の質問を終わります。