違法な、サービス残業強要を見逃すな
2010年 03月 10日 - 00:00 by aya kamikawa
◆上川あや
本日は、職員の超過勤務に関して伺ってまいります。
一昨年秋の決算質疑で、私からは庁内の過剰な超過勤務について取り上げました。
平成十三年十二月に国が出した通達によれば、過労死の認定基準には二つのボーダーが示されています。一つは、発症前の一カ月に月百時間以上の残業をした場合、もう一つは、発症前二カ月間ないし六カ月間にわたって月平均八十時間を超える残業をした場合です。
質疑の前年度、十九年度分について、総務部にデータを求めたところ、次のようなデータがわかりました。十九年度に月八十時間以上残業した職員のいた職場は、人事課、学務課、教育指導課、選挙管理委員会事務局の四課で、延べ八十五人。このうち、一カ月だけで過労死認定基準をクリアする月百時間以上の超過勤務者のいた職場は、選挙管理委員会の延べ七十二名ということでした。ちなみに、一カ月間の超過勤務の最多の数字は、同じく選管職員の二百三十九時間ということでした。
さきの質疑では、これで職員が倒れたら、区はどう責任をとるのかということをお伺いしたんですが、区の見解は、超過勤務の多い職場に対しましては超過勤務改善報告書を提出させまして、各職場の実態に合った具体的な取り組みを促している。もう一つ、過重労働対策の実施の徹底を図ってまいりたいというのがご答弁だったんですね。
そこで伺いますけれども、さきの質疑から一年半、状況はどのように改善されたのか。過労死認定基準を物差しに、所属課、そして人数、さらに残業時間数を整理の上、現状をご報告いただきたいと思います。
◎小田桐 職員厚生課長
まず最初に、過去五年間の推移で申し上げますと、職員一人当たりの平均超過勤務時間は、現在、おおむね年七十時間前後で推移してございます。
お話にございました月八十時間等の基準で申し上げますと、平成二十年度におきましては、月八十時間以上超過勤務をした職員のいた職場は、情報政策課、奥沢のまちづくり出張所、総務課、職員厚生課、区民健康村・ふるさと交流課、介護保険課、工事一課、工事二課、学校職員課、教育指導課、区議会事務局、選挙管理委員会事務局、以上十二カ所で、延べ三十二名ございました。
このうち、百時間以上の超過勤務をした職員のいた職場は、総務課、工事一課、工事二課、教育指導課、区議会事務局、選挙管理委員会事務局、以上六カ所で、延べ二十四人でございます。一カ月の超過勤務の最多は選挙管理委員会事務局の職員百六十二時間でございました。
お話にございました十九年度と比較しますと、月八十時間以上は五十三名、百時間以上勤務した職員は四十八名の減少となっております。
◆上川あや
お答えでは時間数も人数も減少しているということだったんですけれども、資料をいただいたところ、過重労働のある課そのものは、八十時間以上で三倍、百時間以上のところで六倍に急激にふえておりまして、まだまだ楽観は許されないのかなと思いました。
加えて事が重大だなと思うのは、ご答弁の数字というのは実態を指し示してはいないんじゃないかと私は考えているんですね。といいますのは、私自身、この庁舎に十時、十一時まで残ることが非常に多いんですけれども、そういったとき出会う職員に残業代はきちんといただいているんですかということをお伺いしますと、驚くような答えがたびたび返ってまいりました。忙しくて、連日残業せざるを得ない状態ですけれども、上司の判断で残業はつけられませんということなんですね。しかも、こうした気の毒な職員の回答というのは一人や二人じゃないんです。
より詳しくお話を伺いますと、残業代をめぐる上司の態度にも二通りあるというお話でした。一つは、実際仕事をしてくれているのだから、残業代はすべてつけなさい、認めるからという上司。もう一つは、予算枠は決まっているのだから、残業代はもう出せない。忙しいだろうけれども、勘弁してくれという上司だそうです。私はこうして残業代も支払われずに、連日のように十時、十一時まで残っている職員を複数知っています。
そこで伺いますけれども、後者のような上司の対応というのは明らかに法律に違反するのではないでしょうか。こうした上司の恣意的な判断がはびこっている現状を総務はどうとらえ、これをどう指導監督するおつもりなのか。以上三点、しっかりお答えください。
◎小田桐 職員厚生課長
超過勤務をしているにもかかわらず、手当が支給されていない場合は、労働基準法違反となります。お話しのありました上司の恣意的な判断等によるいわゆるサービス残業、これはあってはならないものでございます。
区では毎年、超過勤務は業務上やむを得ない場合に命令することに加えまして、ノー残業デーの設定、それから、超過勤務の多い所属に対しての改善報告書の作成依頼、そういったものに取り組む中で、超過勤務の縮減に取り組んでおります。
今年度はこれに加えまして、職員の超過勤務の適正な申告を阻害する目的で超過勤務時間数の上限を設定するなどの措置は講じてはならないということの徹底を図りました。労働時間の適正な管理について周知徹底を具体的に行ったところです。加えて、事務監察担当課のほうでは、毎年実施しております予防監察におきまして、各所属の超過勤務の状況をチェックするなど、区全体で超過勤務の縮減に取り組んでいるところです。
引き続き労働時間の縮減等適正な管理につきまして、所属長に対しまして周知徹底を図るとともに、効率的な事務処理の工夫などによって超過勤務を縮減するよう、職員の意識改革にも取り組んでまいりたいと考えております。
◆上川あや
建前論と精神論はよくわかるんですね。仮に上司の恣意的な判断によってサービス残業が強いられた職員がいたと発覚した場合、つまり、管理職が法令に違反し虚偽の報告を行ったということがわかった場合、その管理職はどのような処分を受けるんでしょうか。
◎尾﨑 人事課長
職員や管理職もそうですが、非違行為を行った場合、または疑いがある場合については分限懲戒処分、これは例えば減給、戒告、訓告といったようなものですが、こういう処分を受けることがございます。いずれにいたしましても、事情をよく聴取し、具体的な事実を確認の上、適正に判断していくものでございますので、具体的にはそういう行為を経てからのことになると思います。
◆上川あや
申し上げてきたような状況というのは、職員の健康管理の上でも非常に問題が大きいと考えます。職員が日々過重な労働を強いられながら、上司の判断一つで数字上はワークライフバランスに配慮ある職場が粉飾されてしまうんですね。こういった虚偽の数字が過労死認定基準を当てはめないその理由に使われる可能性がありますけれども、この問題については、出てきた数字を見るだけではなくて、そこに隠されている圧力というものをしっかりと見ていただきたいということを思います。このことは重ねて申し上げまして、私の質疑を終わります。
