議会活動報告と成果

上川あやの議会活動報告です

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封入封緘の民間発注を福祉作業所への委託に見直すべきだ

2010年 03月 09日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

本日は、区内福祉作業所への業務の発注に関して幾つかお伺いをしてまいります。

この件につきましては、区ではこれまでも保健福祉部が中心となりまして全庁に作業所への積極的な業務発注を呼びかけてきたと伺っています。
ところが、せんだって所管課から作業所への業務発注一覧をいただきましたところ、作業所が最も得意としている文書の封入封緘作業の発注が、平成二十年度実績でたったの二件、昨年度の実績でたったの三件しかないということで大変に驚きました。これだけ図体の大きい区役所で、しかもここにいらっしゃる大半の部長のところに多種類の文書発信業務がありながらこの数です。しかも、この数は過去二十年間ほとんどふえておりません。各部にこれほどご協力いただけないとは非常に驚きですし、大変に残念です。なぜこれほど少ないのか、保健福祉部のご認識をお伺いいたします。

◎ 佐藤 保健福祉部長

区では、福祉作業所の仕事を確保しまして、利用者の工賃の向上をさせるために、公園清掃やリサイクル自転車の整備、あるいは封筒印刷等の整備など、幅広い領域から福祉作業所への発注をしておりますけれども、委員ご指摘のように、封入封緘作業については少ないのが実情です。
この発注が少ない理由としましては、担当所管では庁内に定期的に呼びかけてはおりますけれども、その方法等が必ずしも十分とは言えない面もございまして、当該作業に関する福祉作業所の認知度がまだ高くないなどが考えられます。また、複雑な作業内容や短期間の大量の納品を要する場合は、福祉作業所で対応できるか懸念することもあるかと考えます。

◆上川あや

これは福祉向上だけの問題ではないと私は考えています。現状は、コストの面でも無駄が多いのではないでしょうか。

作業所の労働は福祉的労働でありまして、その工賃は最低賃金法の縛りを受けません。そのために、作業所の作業単価は民間に比べても非常に安いことが多いんです。
では、昨年度区が民間に発注した封入封緘作業を区内の福祉作業所にお願いした場合、どう変わるのか私のほうで保健所の三つの業務をサンプルに見積もりをとってみました。
まず一点目、弗素塗布券の封入封緘では、区は昨年度二十万四千九百九円を民間事業者に払いました。一方、作業所から出てきた見積もりは十三万五千円、三分の二の値段で送付できるという回答だったんですね。次いで、二歳六カ月の歯科検診で、区は昨年二十六万八千八百円を民間に支払いました。
一方、作業所からの見積もりは十三万五千円、ほぼ半分のコストです。最後に、予防接種の案内ですが、これはやや複雑な作業工程で、差額は小さくなりましたが、それでも作業所のほうが二万五千円得になるという計算でした。以上たった三つ見積もりをとり直しただけで二十二万八千円も経費削減になりました。しかも、いずれの業務も中三日で発送が可能なんだそうです。
私も実際自分の活動のニュースの封入封緘を作業所にお願いしておりますけれども、その仕事ぶりにはスタッフの目が行き届いていると感じますし、非常に丁寧、正確、納期も早いというふうに実感をしています。ですので、こうした業務の作業所への発注は多くのケースで、福祉の向上とあわせて経費の削減にもつながるのではないかと考えます。保健所としてもこれらの作業を翌年度以降、福祉作業所に出すことも十分考えられるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

◎上間 世田谷保健所長

区としましては、障害者の社会参加や雇用の促進については自立支援のための重要な課題と認識しております。世田谷保健所では、子宮がん検診用の検体を送付するための器材の作成は、現在、世田谷福祉作業所及び岡本福祉作業ホームと随意契約により委託をしております。委託の作業内容は細かい手作業でございまして、これまでの実績は評価をしているところでございます。
ご指摘のありました定期予防接種案内の封入発送につきましては、これまで入札により契約相手を決定しております。また、弗素塗布券及び二歳六カ月児歯科検診の案内の封入発送につきましては、見積もり合わせを行い、価格の低い業者に委託をしてまいりました。
ご提案の件につきましては、それぞれの契約条件や制約などもありますので、障害福祉所管と連携をし、今後検討させていただきたいと存じます。

◆上川あや

ご答弁いただきましたとおり、基本として五十万円以下の契約は複数の業者から見積もりをとった上で、課長決裁でそのその業者が決まると伺っています。つまり各部各課に作業所に対する理解が広がらなければ、この発注というのはふえていかないわけです。この点、保健福祉部の従来の呼びかけを考えますと、福祉の向上というお題目ばかりで、各部が安心かつ信頼をして仕事を任せよう、そういった意識を醸成する具体性に欠けていたのではないでしょうか。
作業所の仕事がどれほど正確であるのか、また、いかに安く、いかに迅速に業務を終えられるのかなど、情報提供の中身をもっと工夫していただきたいと考えますけれども、いかがでしょう。

◎ 佐藤 保健福祉部長

区では、この二期障害福祉計画の中で、障害者就労の促進ということで、福祉作業所等で働く障害者の工賃向上を取り上げて、その実現を目指しているところでございます。現在区では、福祉作業所の工賃を向上させるために、企業からの仕事を福祉作業所につなぐ作業仲介事業を実施しまして、短期間に大量の納品を要する場合でも、複数の作業所で連携して取り組めるように支援しております。また、作業の検査体制や企業とのかかわり方について勉強会を開催しまして、生産品の質の向上にも努めております。
保健福祉部としましては、こうした取り組みとともに、各福祉作業所ができる作業種目や生産力等を総合的に把握しまして、各所管に適切な情報提供と発注への呼びかけを行いまして、封入封緘作業等の発注が拡大するよう努めていきたいと考えます。

◆上川あや

この問題は、保健所だけの課題ではないんですね。恐らくここにいらっしゃる多くの部長が同じように割高の民間発注を抱えている可能性があると思います。
来年度予算の説明書の別冊を見ますと、行政経営改善計画で八億六千万円の支出削減を区は見込んでいるということで、その中には広告事業の実施、道路代替地の貸し付けなどなど、細々とした工夫を積み重ねられていますけれども、これらとあわせて民間よりも低コストのこういった福祉作業所への発注を織り込んでいただきたいと考えるんですが、ご答弁お願いできますか。

◎板垣 政策経営部長

平成二十二年度当初予算につきましては、さまざまな経費削減に取り組んできているところでございます。このようなことから、年度当初には、予算の執行全般につきまして庁内各部に文書で通知する予定がございますので、ご提案の点も含め、引き続き徹底した経費削減に取り組んでまいりたいと考えております。

◆上川あや

ご答弁の結果、どれぐらい発注が伸びるのか、また工賃が上がるのか、そして区の経費がどれだけ削減できるのか、私もその行く末を楽しみに観察したいと思っていますので、どうぞ皆さん、お力添えのほうよろしくお願いいたします。以上、終わります。