災害時の「初動期・職員行動マニュアル」に関して
2009年 10月 01日 - 00:00 by aya kamikawa
◆上川あや
災害時の初動期職員行動マニュアルに関して伺います。非常に大切なことですので、区長、ぜひ最後までよく聞いてください。
この初動期職員行動マニュアルですけれども、これは、阪神・淡路大震災のときに、現場の行政職員が非常に混乱したことを教訓に、全国的にその整備が進められてきたものです。
世田谷区の場合、災害時には区長を本部長とする災害対策本部を即座に立ち上げて、すべての組織を総動員して十六の災対各部に職員を束ね、災害初動期をあらかじめマニュアル化された行動手順で首尾よく処理していくということになっています。いざというとき、職員一人一人がまごつかず、その職責を十分に果たすためには、日ごろから具体的な行動手順を明らかにして、その職員の認識を高めておくことが一番重要だというのが基本認識なんですね。
ところが、先日、身体障害者補助犬の災害時避難所への同行の可否を確認しようと、庁内イントラネットにあります災対各部の職員行動マニュアルを引き出してくださいということを資料請求しました。すると、驚くことが明らかになったんですね。
現在、区の地域防災計画では、災害時、区長を本部長とする災対本部のもとに十六の災対各部が立ち上がることになっています。ところが、イントラネット上の行動マニュアルのページにある十六の災対各部と現在の地域防災計画に規定されたそれとでは、その名称も組織の中身も大きく異なっています。
原因は何かといいますと、かつての防災計画、もうなくなったやつですよね。この大枠がそっくりそのまま残って、全く改定されていないんです。このため、データベースの情報は、この間の防災計画の改定も、あるいは部や課の離散集合に伴う人員体制の大きな変動にも全く対応していません。これでは職員は動けるはずがありません。
さらに驚くのは、このうち五つの災対部に、そもそも行動マニュアルそのものが存在しないことです。当初から策定を済ませた形跡すらないんです。
加えて、ほかの十一部のマニュアルについても非常にお粗末です。防災計画に規定された業務の大半が抜け落ちているものが多数、しかも、この間の組織体制の変更にも全く対応しておりません。
さらにつけ加えて言うと、A4判の紙たった一、二枚にマニュアルとして取りまとめている部も複数ございました。区民の生命と財産を守ることを最重要課題に掲げ、予防型行政をうたっている区ですけれども、その実態は空手形そのものです。
そもそも区議会の招集あいさつで前大場区長が職員行動マニュアルの全庁的な整備をお約束なさったのは平成十年のことです。それから十一年がたちます。区は一体何をやってきたんでしょうか。余りにもお粗末な管理です。この問題の責任を持つ統括部はどこなのか、まずは名乗り出てください。
◎ 河合 危機管理室長
世田谷区災害対策本部条例及び同施行規則に基づき、あらかじめ部職員の行動手順等をマニュアル化しておくことは、災対各部の部長の役割となりますが、危機管理室は区の災害対策を総合的に調整推進する立場から、災対各部のマニュアル整備に関して進行管理等の総括的な役割を担っております。
◆上川あや
進行管理を担うとおっしゃいましたけれども、一向に進行もしていませんし、全く管理もされていないから、私は問題にしているんですね。庁内の各部長にも当然責任はございます。しかし、こういった状況を十年以上看過してきた室長のところの責任は非常に重いと思います。室長の率いる組織の名前は危機管理室ですよ。管理をしてください、管理を。
聞くところによりますと、当初はこの策定はコンサルを入れて整備を図ったそうです。ところが、現場を全く知らない外部による策定で実態に全く合わなくて、役立たない、使えないものにしかならなかったということで、結果、各部各課が実態に即してつくり直せということで号令が出たそうです。ところが、すべて仕切り直しになったんですけれども、各部は何もつくっていないも同然。コンサルにお金を入れましたけれども、これでは、初めから公金をどぶに捨てたも同然だと思います。一体幾らつぎ込んだのか答えてください。
◎河合 危機管理室長
ご指摘の災害時職員行動マニュアルは、世田谷区地域防災計画に基づく応急業務を実施するための具体的な手順等を明らかにしようとしたもので、平成十年度に庁内の各課、事業所に配付されたものでございます。
当該マニュアル作成に係る調査委託は、平成九年度に世田谷区地域防災計画修正、それから災害時区民行動マニュアル作成に係る調査など複数の業務とあわせて実施したもので、個々の金額は記録が残っておりませんが、総額は約一千四百万円でございました。
◆上川あや
それだけ大枚をはたいて全く使えないマニュアルをつくったわけですか、あきれて物が言えませんね。自分たちがどう動くかというものを決めるのに、なぜ事情をわからないコンサルに丸投げするんでしょうか。人任せの無責任体質そのものだと私は思いますよ。全くふざけた話です。
しかも、それから十年以上かけて、いまだに区の各部はマニュアルを整備できておりません。十年以上かけて災害初動期の体制すら決められない区に予防型行政を語っていただきたくないんですね。
所管部は、これをどう指導監督していくおつもりなのでしょうか。やはりここは真摯な反省の上に立って、あらかじめ期限を決めてどのようにやるのか、いつまでにどのように改善させる考えなのか、それをこの場でお約束いただきたいと思います。お願いいたします。
◎河合 危機管理室長
地域防災計画に基づき具体的な行動手順をマニュアルとして整備することは、特に迅速かつ的確な対応を求められる災害初動期における応急対応では重要なことと認識してございます。
この間、区では災対各部におけるマニュアル整備を進めてまいりましたが、委員ご指摘のとおり、災対各部においての策定状況、それから内容の精緻さに差異があることも事実でございます。こうした状況は、いざというときに大変不都合な状況を生じかねないと考えられるため、区としましては、期限を定めてマニュアルの整備や精査を行ってまいります。
具体的には、直近の部長会を通じて早急に各部のマニュアル整備を行うよう要請し、今年度中に当面のマニュアル整備を完了させてまいりたいと考えております。
◆上川あや
危機管理室長にご答弁いただきましたけれども、この問題は危機管理室長だけの責任ではないんですね。ここにいる部長たちがそれぞれ自分の責任で命令をしっかりしていれば、それぞれの各部のマニュアルはもうでき上がっているはずなんです。結局、それぞれの部長みんながたるんでいたということですよ。指導監督責任の一番トップに立つ区長、この現実をどうお考えになりますか。
◎熊本 区長
今、危機管理室長が答弁しましたように、期限を示すようにご指摘ですが、今年度中に整備するよう指示いたします。
◆上川あや
それでこそ、我々の代表である区長だと思います。よろしくお願いいたします。
