議会活動報告と成果

上川あやの議会活動報告です

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●その他

区の公益通報制度のルールは「お手盛り」過ぎる(質問原稿より)

2010年 03月 24日 - 00:00 by aya kamikawa

世田谷区の「公益通報制度」について伺います。
公益のため、内部告発を行った労働者に対する解雇等、不利益な取扱いを禁止した「公益通報者保護法」が、2006年4月に施行されました。
これを受けて世田谷区でも、同法の施行日より独自の制度運用が始めましたが、その内容を調べますと非常に「手前味噌」なルールだと感じます。

問題の第1は、通報窓口です。
国の公益通報のガイドラインは、行政内部の窓口に加えて、外部に弁護士等を配置した窓口を設けるよう明確に求めています。
ところが区の要綱は、内部職員からの通報は総務部事務監察担当課で、区の業務を請け負う外部労働者からの通報は総務部総務課、あるいは各所管課で受けるとしています。
つまり、告発通報を受け付けるのも区の組織、調査を行うのも区の組織、その決着をつけるのも区の組織です。こういう制度設計を「お手盛り」と呼ばずに何と呼ぶのでしょうか?

一方、23区中13区は区から独立した外部窓口を設けています。
2003年にいち早く「公益通報制度」を導入した千代田区も二人の弁護士を外部窓口とし、その人選も公正を期すよう、毎年、区議会定例会の議決に付しています。
世田谷区と他区とでは、客観性、透明性、積極性のレベルが全く違うんですね。
そこで「あなたなら組織の不正を知ったとき今の制度設計で通報できますか」と私も周囲の区職員に聞いてみました。
返ってきた感想は全てが全て後ろ向きなものでした。

・引き換えに失うものを考えますよ
・もし言ったら、まず支所、外郭に出されるでしょうね
・本所にはまず居られません。政策決定に関わる所には居られないでしょうね、絶対に。
・不正を知った職員は「自分の知っていることで立証できるだろうか」と必ず問いますよ。区に通報したところで、代わりに調べるなんて事は絶対にしてくれないですよ、この人たちは。
・シッカリとした証拠を持つのは、意思決定に関わる人、権限をもつ首謀者です。
・外側に窓口でもなければ、絶対に言わないですよ。
――とのことです。

そこで、国のガイドライン通り弁護士など外部窓口を設置するべきだと申し上げたところ、所管の答えは「今後の課題として受け止める」という全く前進のないものでした。

では伺いますが職員のこうした不信感に区はどう答えるでしょうか?国のガイドラインを無視して「区の内部に通報窓口を置き続ける理由」と併せてお答えください。
また、通報が秘密裏に処理されることも問題です。
所管に確認したところ内部通報はこれまで1件、外部からの通報も1件あったとのことです。しかし区は、その中身の公表はおろか、件数の公表すらしていません。
国は「公益通報者保護法」ガイドラインで「各行政機関は、必要と認める事項を、適宜公表する」と開示を求めていますが、区は全てを秘密としています。
しかも、この件数は正式に担当課で「受理」として処理した件数であって所管課に「持ち込まれた件数」そのものではないそうです。「受理」とせず「相談」に留めた件数についても確認しましたが、「カウントしていない」「不明」というのが区の答えでした。
一方、中野区の要綱は、通報の概要を「毎年公表しなければならない」としています。千代田区、杉並区もその概要を「公表しなければならない」と定めています。区も従来の「絶対秘密主義」を取り払う必要があると考えます。区に透明性を確保する考えがあるのか? ないのか? 方針をお聞かせください。

通報範囲も拡大するべきです。
区が要綱で、通報範囲としているのは「公益通報者保護法」が定める「最低限」の範囲に過ぎません。約420の法律が規定する犯罪行為や、最終的に刑罰に問われるモノのみが通報の対象です。国のガイドラインは通報の範囲について国が定める最低限の他に「適正な業務の推進のために各行政機関において定める事実」を追加できるとしていますが、世田谷区は何一つ追加していません。こうした最低限の内容しか受け付けない区は23区中、4区しかありませんが、世田谷区は残念ながらその1区です。
大半の区は、対象法令を増やしたり、法令違反全般を対象としたり、倫理違反全般にまで通報対象を広げるなど、よりよい制度運営に努めています。
順法・公正な区政運営を言うのであれば、世田谷区も他区と同様にその範囲を広げるべきですが、現実はそうなっておりません。
そこで伺いますが、公益通報を、法が定める最低限しか受け付けない区の意図はどこにあるのでしょうか? ご説明を願います。

違法な、サービス残業強要を見逃すな

2010年 03月 10日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

本日は、職員の超過勤務に関して伺ってまいります。

一昨年秋の決算質疑で、私からは庁内の過剰な超過勤務について取り上げました。
平成十三年十二月に国が出した通達によれば、過労死の認定基準には二つのボーダーが示されています。一つは、発症前の一カ月に月百時間以上の残業をした場合、もう一つは、発症前二カ月間ないし六カ月間にわたって月平均八十時間を超える残業をした場合です。
質疑の前年度、十九年度分について、総務部にデータを求めたところ、次のようなデータがわかりました。十九年度に月八十時間以上残業した職員のいた職場は、人事課、学務課、教育指導課、選挙管理委員会事務局の四課で、延べ八十五人。このうち、一カ月だけで過労死認定基準をクリアする月百時間以上の超過勤務者のいた職場は、選挙管理委員会の延べ七十二名ということでした。ちなみに、一カ月間の超過勤務の最多の数字は、同じく選管職員の二百三十九時間ということでした。
さきの質疑では、これで職員が倒れたら、区はどう責任をとるのかということをお伺いしたんですが、区の見解は、超過勤務の多い職場に対しましては超過勤務改善報告書を提出させまして、各職場の実態に合った具体的な取り組みを促している。もう一つ、過重労働対策の実施の徹底を図ってまいりたいというのがご答弁だったんですね。
そこで伺いますけれども、さきの質疑から一年半、状況はどのように改善されたのか。過労死認定基準を物差しに、所属課、そして人数、さらに残業時間数を整理の上、現状をご報告いただきたいと思います。

◎小田桐 職員厚生課長

まず最初に、過去五年間の推移で申し上げますと、職員一人当たりの平均超過勤務時間は、現在、おおむね年七十時間前後で推移してございます。
お話にございました月八十時間等の基準で申し上げますと、平成二十年度におきましては、月八十時間以上超過勤務をした職員のいた職場は、情報政策課、奥沢のまちづくり出張所、総務課、職員厚生課、区民健康村・ふるさと交流課、介護保険課、工事一課、工事二課、学校職員課、教育指導課、区議会事務局、選挙管理委員会事務局、以上十二カ所で、延べ三十二名ございました。
このうち、百時間以上の超過勤務をした職員のいた職場は、総務課、工事一課、工事二課、教育指導課、区議会事務局、選挙管理委員会事務局、以上六カ所で、延べ二十四人でございます。一カ月の超過勤務の最多は選挙管理委員会事務局の職員百六十二時間でございました。
お話にございました十九年度と比較しますと、月八十時間以上は五十三名、百時間以上勤務した職員は四十八名の減少となっております。

◆上川あや

お答えでは時間数も人数も減少しているということだったんですけれども、資料をいただいたところ、過重労働のある課そのものは、八十時間以上で三倍、百時間以上のところで六倍に急激にふえておりまして、まだまだ楽観は許されないのかなと思いました。
加えて事が重大だなと思うのは、ご答弁の数字というのは実態を指し示してはいないんじゃないかと私は考えているんですね。といいますのは、私自身、この庁舎に十時、十一時まで残ることが非常に多いんですけれども、そういったとき出会う職員に残業代はきちんといただいているんですかということをお伺いしますと、驚くような答えがたびたび返ってまいりました。忙しくて、連日残業せざるを得ない状態ですけれども、上司の判断で残業はつけられませんということなんですね。しかも、こうした気の毒な職員の回答というのは一人や二人じゃないんです。

より詳しくお話を伺いますと、残業代をめぐる上司の態度にも二通りあるというお話でした。一つは、実際仕事をしてくれているのだから、残業代はすべてつけなさい、認めるからという上司。もう一つは、予算枠は決まっているのだから、残業代はもう出せない。忙しいだろうけれども、勘弁してくれという上司だそうです。私はこうして残業代も支払われずに、連日のように十時、十一時まで残っている職員を複数知っています。
そこで伺いますけれども、後者のような上司の対応というのは明らかに法律に違反するのではないでしょうか。こうした上司の恣意的な判断がはびこっている現状を総務はどうとらえ、これをどう指導監督するおつもりなのか。以上三点、しっかりお答えください。

◎小田桐 職員厚生課長

超過勤務をしているにもかかわらず、手当が支給されていない場合は、労働基準法違反となります。お話しのありました上司の恣意的な判断等によるいわゆるサービス残業、これはあってはならないものでございます。

区では毎年、超過勤務は業務上やむを得ない場合に命令することに加えまして、ノー残業デーの設定、それから、超過勤務の多い所属に対しての改善報告書の作成依頼、そういったものに取り組む中で、超過勤務の縮減に取り組んでおります。
今年度はこれに加えまして、職員の超過勤務の適正な申告を阻害する目的で超過勤務時間数の上限を設定するなどの措置は講じてはならないということの徹底を図りました。労働時間の適正な管理について周知徹底を具体的に行ったところです。加えて、事務監察担当課のほうでは、毎年実施しております予防監察におきまして、各所属の超過勤務の状況をチェックするなど、区全体で超過勤務の縮減に取り組んでいるところです。
引き続き労働時間の縮減等適正な管理につきまして、所属長に対しまして周知徹底を図るとともに、効率的な事務処理の工夫などによって超過勤務を縮減するよう、職員の意識改革にも取り組んでまいりたいと考えております。

◆上川あや

建前論と精神論はよくわかるんですね。仮に上司の恣意的な判断によってサービス残業が強いられた職員がいたと発覚した場合、つまり、管理職が法令に違反し虚偽の報告を行ったということがわかった場合、その管理職はどのような処分を受けるんでしょうか。

◎尾﨑 人事課長

職員や管理職もそうですが、非違行為を行った場合、または疑いがある場合については分限懲戒処分、これは例えば減給、戒告、訓告といったようなものですが、こういう処分を受けることがございます。いずれにいたしましても、事情をよく聴取し、具体的な事実を確認の上、適正に判断していくものでございますので、具体的にはそういう行為を経てからのことになると思います。

◆上川あや

申し上げてきたような状況というのは、職員の健康管理の上でも非常に問題が大きいと考えます。職員が日々過重な労働を強いられながら、上司の判断一つで数字上はワークライフバランスに配慮ある職場が粉飾されてしまうんですね。こういった虚偽の数字が過労死認定基準を当てはめないその理由に使われる可能性がありますけれども、この問題については、出てきた数字を見るだけではなくて、そこに隠されている圧力というものをしっかりと見ていただきたいということを思います。このことは重ねて申し上げまして、私の質疑を終わります。

国際交流、国際貢献に関して

2009年 06月 11日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

世田谷区政における国際交流、国際貢献に関してお伺いします。

近年、姉妹都市交流を初めとした自治体の国際交流が活発化する中で、その取り組みの中身にも質的な変化があらわれてきています。その変化の最たるものは、交流から協力へのシフト、地域の枠組みにとらわれない国際貢献活動の展開であります。

お隣、川崎市の環境技術移転促進事業、横浜市がアジア諸都市に対して行う水道事業経営改善計画、台東区の台湾、マレーシアからの看護研修員受け入れ支援、震災復興経験を生かした兵庫県の国際防災協力など、その実例は枚挙にいとまがないほどです。
一方、世田谷区の取り組みは依然先進国三都市との姉妹都市交流にとどまっております。
このほかの取り組みを探しても、NPOに多くを頼った再生自転車の輸出と区職員の自発的な青年海外協力隊への参加が見られる程度であるのがこれまでです。
都内最大の自治体である世田谷区にはさまざまなノウハウ、技術等の蓄積と豊富な人材がありますが、それらは国際協力、国際貢献にほとんど生かされていないのです。こうした現状は変えていくべきだと考えます。

そこで、以下、提案と質問をしてまいります。
第一に、食を通した国際貢献の枠組み、テーブル・フォー・ツーの職員食堂等への導入を提案いたします。
今、世界では開発途上国の約十億人が飢餓や栄養不足に苦しむ一方で、先進国の約十億人が肥満や生活習慣病に悩んでいるとされています。こうした食の不均衡を解消しようと発案されたのがテーブル・フォー・ツーの取り組みです。

具体的には、先進国の食堂等で低カロリーの健康食メニューを用意し、その売り上げの一部、一食当たり二十円を開発途上国の給食一食分として、国連機関等を通しアフリカの三カ国の学校給食に寄附するという取り組みです。ちなみにこの三カ国には、区内に大使館を持つルワンダも含まれております。
その実践は、外務省、厚労省、財務省、文科省などの中央省庁、横浜市、相模原市、文京区などの自治体にも広がりを見せており、民間企業や学校等を含めて、今では約百三十の機関に広がっております。
先日視察に赴いた文京区役所では、一日限定五十食用意しているこの健康食メニューが連日ほぼ完売の勢いとのことでした。
食堂利用者に対するアンケート結果でも、よい事業だと思うので続けてほしいとの回答が七五%に達し、満足度も高いようであります。

区役所本庁舎や玉川総合支所の職員食堂等でこの取り組みを実践することはできないでしょうか。
職員厚生課によれば、四十歳以上の区職員の一九%、五百八十九人はメタボリックシンドローム該当者とのことです。国際貢献とあわせて職員の健康管理にもつながる一石二鳥の取り組みです。その導入に対する区の見解をお聞かせください。

第二に、世田谷区と途上国の自治体との人材交流について提案いたします。
地方自治体には地域の総合的な経営主体としてのさまざまなノウハウ、技術等の蓄積があり、それらを活用した国際協力がますます求められる、そんな時代になっています。その取り組みの中心となるのが研修員の受け入れ、専門家の派遣等を通した人づくりです。
それらを実現する具体的方策として、財団法人自治体国際化協会で行っている自治体職員協力交流事業、自治体国際協力専門家派遣事業を世田谷区でも活用してはどうかと考えます。

自治体職員協力交流事業は、海外の地方自治体等の職員を日本の地方公共団体に受け入れ、その際の財政面や実務面での支援を総務省とこの国際化協会とで担う国際協力の枠組みです。
研修分野も、一般行政、環境、経済、教育、農業など幅広く、お互いの地域発展に大きく貢献するプログラムとして、国内外から高い評価を集めています。受け入れの期間も半年から十カ月程度、受け入れに対する費用負担も交付税で財源措置されることから、導入のハードルも低いと考えますが、いかがでしょうか。

もう一方の事業、自治体国際協力専門家派遣事業は、前述の事業とは逆に、海外の地方政府からの要請に基づき、協会の人材バンクに登録された日本側自治体職員を専門家として現地に派遣する制度です。期間は原則三カ月以内、気になる費用は国際化協会と依頼元自治体とで負担する仕組みで、区側の持ち出しはありません。この事業を活用することも国際貢献につながるよい方策だと考えますが、いかがでしょうか。
二つの取り組みに対する区のご見解をお聞かせください。

第三に、来日する海外視察団の区内での受け入れについて、積極的に情報発信を図ることを提案いたします。
近年、途上国などの視察団が区内の取り組みを視察するケースが相次いでいるようです。昨年六月にはミャンマーの社会福祉救済省の幹部が区内船橋にある世田谷福祉専門学校の視察に訪れています。この学校には、国内に二カ所にしかない手話通訳者の養成課程というものがあることから、この視察につながったようです。
また、ベトナムの地方行政官の一行が世田谷区の密集住宅地の修復型まちづくりの視察に訪れ、世田谷区の合意形成の手法に非常に感銘を受けて帰国されたとのお話もあります。
さらに、韓国国土研究院の一行が世田谷区の住民参加のまちづくりについて研究にも訪れています。また、南アフリカのNPOの視察団が世田谷の都市農業の視察に訪れたという動きもあるようです。
区内にはこのように内外に誇れる先進的な取り組みも数多く存在しておりますが、こうした国際貢献、国際交流の実績は、区民にもほとんど知られるところではありません。こうした情報を区のホームページ等を通して内外に広く発信することは、世田谷区のブランドアップにも、区民のこの町を誇りに思う気持ちにもつながると考えますが、いかがでしょうか。この取り組みに対する区のご所見を伺います。

本日の質問の最後に、交流都市を近隣国、途上国に広げてはどうかということを提案いたします。
現在、区の姉妹都市は、カナダのウィニペグ市、オーストリアのドゥブリング区、オーストラリアのバンバリー市の三都市であり、その分布は先進国に偏っています。中国とインドが存在感を増し、アジアとの関係強化がますます重要になる中で、こうした欧米偏重、脱亜入欧の姿勢はいかがなものかと思います。

既に東京二十三区中九区は北京市内の区と姉妹都市提携を結んでいます。
また、二十三区中十三区はソウル市内の区と姉妹都市提携を結んでいます。世田谷区の交流都市も近隣国、途上国に広げていってはどうかと考えます。
さきに紹介した自治体交流化協会のサイトには、世田谷にとっても魅力的と思えるアジアの交流希望都市のリストがございます。
そこでは、ソウル市内の二区が東京二十三区に姉妹都市を求めています。希望する交流分野も青少年対策から経済交流までと幅広く、興味深い申し出になっています。こうした情報も参考にしていただければと思います。

また、既に姉妹都市交流の要望をいただいているベトナムホーチミン市との交流についても、より積極的に検討してみてはどうでしょうか。
ホーチミン市は、人口六百万人を超えるベトナム最大の経済都市であり、インドシナ半島を代表する世界都市です。ベトナム戦争終えんの地として、市内に多くの戦争遺跡を持ち、世田谷区の平和教育、国際理解教育の今後を展望する上でも非常にポテンシャルの高い町だと考えます。
こうした状況も含め、世田谷区として交流都市の近隣国、途上国への拡大に対して、区はどのようにお考えになるのか、ご見解を伺います。

◎堀 総務部長

テーブル・フォー・ツーの導入についてご質問をいただきました。
ご質問のテーブル・フォー・ツーは、社員の健康対策と国際貢献が実現できる新しい取り組みと聞いております。
世田谷区職員互助会は、福利厚生施設事業として職員食堂を設け、区民を含め職員が利用しております。現在、メニューや価格などに対しさまざまな意見、要望がありますので、今年度、職員食堂の見直しに着手する予定でおります。この見直しの際には、議員のご提案も視野に入れて検討してまいります。以上でございます。

◎城倉 生活文化部長

私からは、国際交流に関し幾つかのご提案、ご質問がございましたので、ご答弁申し上げます。

まず、国際協力という視点から、財団法人自治体国際化協会による区職員を途上国へ派遣する事業、また、途上国の自治体職員を区が受け入れる事業についてのご提案でございました。
お話しのとおり、これからは単なる国際交流だけではなく、加えて国際協力も求められる時代になってきたというふうに認識しております。区の職員の途上国への派遣につきましては、現在、JICAの行う青年海外協力隊として二名の職員が派遣されております。また、過去に派遣された職員のうち三名は、議員のお話にありました途上国の派遣事業への候補者として、自治体国際化協会が管理する人材バンクに登録されております。
ご提案の事業につきましては、区職員のノウハウや技術の蓄積が途上国の発展に寄与できるという点で非常に意義深い取り組みであると考えておりまして、今後、関係所管とも協議しながら課題を整理してまいります。

次に、海外からの区内視察に関する情報発信についてでございます。
福祉政策、環境問題の取り組みなど、世田谷区の先進的な取り組みは海外でも注目を集め、庁内の幾つかの職場、また、地域の産業団体に対して、海外から視察があることについては認識しております。
区は、国際交流、国際協力を区民の方に身近に感じとらえていただくため、本年五月から試みとして、青年海外協力隊として派遣された区民の体験談を区のホームページで紹介し、交流、協力に関する情報発信をする取り組みを始めたところです。
ご提案の海外からの視察情報の発信につきましても、関係所管と連携してホームページ等で紹介するなど拡充の取り組みを進め、議員ご指摘のように、区民が自分たちの町を誇りに思う契機とするとともに、世田谷のブランドアップにもつなげてまいりたいというふうに考えております。
 
最後に、交流都市を近隣国、途上国に広げてはどうかというご提案でございます。
現在、区の姉妹都市は、カナダのウィニペグ市、オーストリアのウィーン市ドゥブリング区、また、オーストラリアのバンバリー市の三都市であり、欧米の先進的な国々であることはご指摘のとおりでございます。
一方、世田谷区内にはアジア、アフリカからの留学生が多く滞在する国際交流会館や、ネパール、タンザニアなどアジア、アフリカの六つの大使館があり、こうした地域特性を生かしまして、今年度、国際平和交流基金を活用しまして、区内の自主的な国際交流活動を支援する制度を創設し、事業をスタートさせたところでございます。
ご指摘の点につきましても、どういった交流が可能かを含めまして、世田谷区らしい国際交流、国際協力が発展する方向で検討を進めてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

◆上川あや

それぞれご答弁ありがとうございました。

今回、議会質問をつくるに当たりまして、区の議会のホームページのほうから過去二十年間の議事録で国際化に関する情報をいろいろ引いて勉強しました。
その中で強く印象に残ったことなんですが、この国際交流から国際貢献あるいは協力が必要だという指摘は、これまで多くの会派から繰り返し出ていまして、前大場区長の時代から繰り返し、今後は協力、貢献が必要だという答弁は出てくるんですね。ところが、この二十年間、何ら取り組みというものがなされていないということが実感できるといったところでした。

例えば青年海外協力隊へ参加する職員に給与を保障する制度というものも昭和六十四年から続いているものですし、自転車の放置されているものの輸出というものも平成元年から続いていることでして、この二十年間、区の国際貢献の取り組みというのは何ら変化がないんですね。実際的にちゃんと検討して取り組んでいただきたいということを要望いたします。

指定保養施設の運営は、放漫すぎないか?

2009年 03月 12日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

まず、指定保養施設について伺います。
この事業は、区が三十四のホテル、旅館と契約を結び、一人一泊二千五百円、一部で二千円の助成を行って区民の宿泊利用を後押しする制度です。
その利用実績を拝見しますと非常に偏りがあるようでして、平成十九年度の場合、箱根のアサヒホテルに千五百九十万円、伊豆の平鶴というホテルに千五百二十二万円と、この二つのホテルだけで支出の半分近くを占めていて驚きました。

この制度は、役所がある特定業者の広告、宣伝を無償で行って、宿泊奨励金まで出して、その売り上げを支援する仕組みでもあるわけで、その指定には区民全体の利益にかなうだけの公共性が認められるべきだと思います。
ところが、その指定を見てまいりますと、車いす利用不可の施設が十五カ所含まれておりますし、ほとんど利用実績などない古くからの施設も漫然と含まれ続けています。私企業に便宜を与える選定にしては随分と放漫ではないでしょうか、いかがですか。

◎ 坂本 区民健康村・ふるさと交流課長

ただいま委員がご指摘の制度につきましては、かつて直営の区立保養所が三カ所ございましたが、そのうち昭和六十年に北川荘という直営の区立保養所が廃止するということに伴いまして、その代替措置として民間施設の活用を図った上で事業を開始したもので、その後、国民健康保険の指定施設とか、それから助成金の削減とか、行政経営改革計画による区立保養所の廃止など、そういった経過を経て現状に至っているものでございます。
この施設につきましては、区民の健康増進と心身の保養ということを目的としておりまして、安心で安価で利用できる宿泊施設を選定しているということで、区民の方の中でも利用者は六十歳以上の方が六割以上占めているということでございます。
ご指摘の二施設につきましては、温泉地として比較的区から至近距離にあるということ、車を運転しない方にとっても公共交通機関でのアクセスが便利な点、それからサービス面が良好であることから、他施設と比較して区民の方のご利用が多いと考えております。全施設について案内パンフレットやホームページなどで区民の方々に周知を行っておりまして、先ほど委員からお話があったPR効果の件でございますが、これについては、その分を一般料金から差し引かせていただいて契約を行っておるものでございます。ですから、その分は区民の方に還元されていると考えております。

◆上川あや

三十四選んでいただくんだったら、便宜供与なんですからベストチョイスでお願います。ユニバーサルデザインをうたいながら、片や車いすの方が使えて、使えない施設があって、それは選択権が狭まっているということなんですよ、しっかりお願いします。

利用状況の把握というのも非常に甘いと思いました。今の利用制限は月に二日です。
つまり年間二十四日まで利用可能で、一人六万円まで区から引き出せることになります。そもそも助成のない自治体、また、年間一日、二日に利用を制限する自治体もある中で、非常に太っ腹な話だなと思いました。
しかも、その利用制限は建前です。所管に伺うと、そのチェック方法がないんだそうです。この事務はそもそも電算化しておらず、チェックは職員の記憶に頼るほかないということです。
ところが、利用申請は約三十の窓口から一斉に二万六千件余り集まってきて、それを記憶に頼ってチェックすることはまず不可能。ですので、所管にあるのは延べ人数の把握だけ。助成を受けた実人数の把握もなければ、助成のリピート数の把握もありません。助成を不当に得た人の捕捉も全くできません。これは所管もお認めになりますか。

◎坂本 区民健康村・ふるさと交流課長

ただいまのご指摘でございますが、お話のとおり、一カ月に二泊まで、年間で二十四泊までできることになっております。窓口では、申請に来た区民の方に、宿泊者全員の方の氏名、年齢、住所等を申請書に記載していただいて、それを私どもが拝見させていただいて、区内在住者であるということでこの施設の利用につなげているということでございます。申請の際に住所確認ということで免許証とか保険証等をお持ちくださいとパンフレット等では周知しておりますが、実際の窓口では、すべてがすべて住所確認をしていないというのが現状でございます。
それから、お話のとおり電算化されておりません。したがいまして、住民基本台帳との照合、こういったことも行っておりません。

◆上川あや

おっしゃってくださいましたけれども、本人確認をすることは実際はまれだと私は伺ったんですね。助成金を拠出するに当たって本人確認すらしないという事務があるのというのが、まず私は信じがたかったです。確かに小さな文字で、確認することもありますよということは書かれています。でも、特段おかしい様子でもない限り確認はしないということで、本人確認もなしに、区民である確証もなしに、一どきに数十人分申請しても、その住所欄に世田谷区と書いてあれば全部それは助成を出すそうなんですね。こんなことが本当にあっていいのかと思うんですけれども、なぜ本人確認をなさらないのかお聞かせください。

◎ 坂本 区民健康村・ふるさと交流課長

ただいまお話にありましたように、私どもは窓口で、住所、年齢、氏名をお書きいただいたことをもって区民在住の方であるという確認をとると同時に、今お話しのような、本人確認をとる場合があるということで、一応代表者の方にはそういった、例えば免許証とか保険証とかをお持ちいただくような注意は促しております。
ただいまのご指摘につきましては、区内在住の方であるということの確認方法については早急に検討していきたいと考えます。

◆上川あや

生活の潤いに助成することも私は否定しません。ただ、区民でもない方にじゃぶじゃぶお金がつぎ込まれても気がつかないなんていうことはやめてください。
区はこの間、就学助成の縮小ですとか、心身障害者福祉手当の削減ですとか、福祉電話の縮小とか、旅行に出ることさえ困っている方々の助成をさまざま削ってきたんですね。なのにこういったことに緊張感がないなんて、私は許されないと思います。
例えば板橋区では、特定の私企業をあっせんするのではなくて区と交流ある自治体の観光協会と協定を結ぶ、あるいは川崎では、ホテルと旅行業者との割引契約にうまく乗ることで、職員も置かず、チラシのお金だけでサービスを提供しているんですね。区が七千万も使っているのは時代おくれだと思いますよ。一言お願いします。

◎坂本 区民健康村・ふるさと交流課長

改めまして公金の支出であるという緊張感を持って、社会情勢や他の自治体の動向なども踏まえまして、より効率的で適正な事業運営に向けて今後のあり方を研究してまいりたい、このように存じます。

◆上川あや

ぜひ公平、公正で、本当の意味で喜んでいただけるような事業運営をお願いいたします。


公金収納手数料の支払いは妥当か?

2008年 11月 28日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

公金収納手数料について伺います。

公金収納手数料とは、市民が住民税や自動車税などの税金、介護保険料などを金融機関から納める際、一件ごとに自治体が金融機関に支払う手数料です。
世田谷区は昨年度、一般会計だけで約二千七百万円もの公金収納手数料を支払いました。
公金収納手数料には窓口払いの手数料と口座振替手数料の二種類があります。
世田谷区では約七割が窓口収納ですが、区は昨年度、この窓口収納手数料に二千二百八十万円を支払いました。残る三割が口座振替手数料で、約四百二十万円となっています。
しかし、その積算根拠となる手数料単価は、自治体と指定金融機関との協定内容によってばらばらです。
同じ金融機関でも、ある自治体には手数料を求め、ある自治体には無償でサービスを提供するという不つり合いがあるのです。
どんな根拠があって手数料の額が決められているのか、多額の税の投入は本当に妥当と言えるのかなど、さまざまな疑問がわいてきます。

そこで今回、島嶼部を除く都内の全区市町村と都道府県に対しその公金収納手数料について調査を行いました。
結果、非常に興味深いデータが得られましたので、一部を紹介いたします。
まず、世田谷区が昨年度、約二千七百万円を支払っている公金収納手数料全体が存在しない自治体があります。
つまりコストゼロで同様なサービスを得ているのです。山梨県、鹿児島県、沖縄県がこれに当たります。
ちなみに、東京都は世田谷と同じみずほ銀行を指定金融機関として協定を結び、昨年度、二億五千九百万円をこれに支払っています。都民の一人としては全く納得がいきません。
このばらばらな状況は都道府県だけではありません。都内の状況も似たようなものです。
世田谷区は二十三区と一体でみずほ銀行を指定金融機関とし、二十三区共通の金額を支払っています。
一方、多摩地区の指定金融機関はばらばらです。手数料の条件も自治体によって異なり、自主的な判断が働いている様子が見てとれます。

世田谷区は昨年度、窓口払いに二千二百八十万円を支払ったと言いました。
ところが、同じくみずほ銀行を指定金融機関としている八王子、三鷹、調布、狛江の各市はこの窓口収納手数料というものを一切支払っておりません。無償で同様のサービスを受けているのです。
さらに言えば、東大和市以外は、そもそも窓口収納手数料など支払っていないのです。
多摩地区のほとんどの市町村、そして指定金融機関を同じくする近隣市が全く支払っていない手数料を、なぜ世田谷区は毎年何千万円と払う必要があるのか、全く理解できません。

そこで伺います。
区は現在の手数料の課題をどう認識しているのでしょうか。従来の手数料の根拠も含め、納得に足る説明を求めます。

第二に、指定金融機関の見直しを含めた柔軟な発想が必要ではないでしょうか。
スケールメリットのない、二十三区一体の枠組みに固執するのはなぜでしょう。かえって割高な護送船団に乗る必要がなぜあるのでしょうか。
例えば京都市では十八年度、指定金融機関を公募の上、選び直しています。この結果、四つの金融機関が手を挙げ、競り合いの結果、市は手数料を平成十五年度の一億五千万円弱から平成十九年度の七千七百万円へと半減させることに成功しています。
区も、こうした事例を参考に柔軟な策を練るべきと考えますが、いかがでしょうか、ご見解をお聞かせください。

◎梅村 会計管理者

私からは、公金収納手数料と指定金融機関について二点お答えいたします。

まず窓口での公金収納手数料ですが、経緯といたしましては、昭和二十四年より指定金融機関である現在のみずほ銀行については無料、みずほ銀行以外の収納代理金融機関には一件当たり二円を支払っております。現在ではこの二円を支払う状況にあります。
手数料は、これまで各自治体と指定金融機関との間の交渉によって決定しており、各自治体の規模、事務内容等により差が生じているのが実情でございます。
なお、ゆうちょ銀行の収納手数料につきましては、従来は他の収納代理金融機関に比べ高額でしたが、交渉の結果、本年四月より他の金融機関と同様の手数料、一件当たり二円となり、今年度は手数料の支払いが大幅に減額になると見込んでおります。

次に、現状の課題認識ですが、先ほどの収納手数料二円につきましては、設定当初から長期間にわたり改定されておらず、金融機関の事務処理に係る費用等を勘案いたしましても必要な経費であると認識しております。
また、銀行協会などからも、地方行政の円滑な執行や住民の利便性向上に資するため、事務コストに見合う適正な公費負担の要望書が総務省に提出されております。
こうしたことから、今後、手数料につきましては、さらに応分の負担が求められてくる可能性があるのではと考えております。

次に、指定金融機関についてです。
指定金融機関の業務は、公金の収納または支払いの事務を適正かつ確実に実行することです。
一方、区としては、その業務に対し適正なコスト、対価を負担していくことは必要であります。
お話にございました京都市ですが、十八年に複数の銀行によるプレゼンテーションを行い、その結果、手数料の支払いが軽減したと伺っております。
区では、平成十三年度に再編統合したみずほ銀行の指定に当たりまして、事前に他の大手銀行数行に打診を行ったところでございます。
しかしながら、これらの金融機関からは積極的な回答はございませんでした。
他方、指定金融機関であるみずほ銀行については、旧来の富士銀行の時代から公金の出納事務について長い経験や実績があり、また、公金の事務処理のシステムが構築されております。さらに、行員の公金取り扱いへの認識や習熟度が高い等、ハード、ソフトの両面において指定金融機関として必要な職責を果たしており、みずほ銀行の指定の議決をいただいた経緯がございます。
いずれにいたしましても、金融機関を取り巻く環境は依然厳しいものがございます。今後も指定金融機関との協定、いわゆる契約内容につきましては、指定金融機関としての機能等の観点を十分踏まえて対応してまいりたいと考えております。以上でございます。

◆上川あや

梅村会計管理者は、久しぶりに本会議に出てくださってご答弁いただいたんですけれども、この金額、たくさん世田谷区が払っているのを変えなくても済むような理由を、わざわざ相手方に並べてあげているようなお話で、ちょっと私は感心しませんでした。
例えば、世田谷区が何千万と払っている窓口収納手数料を、ほかの多くの市町村はまず払っていない、このことに気がついたのが、ゆうちょ銀行が民営化によって誕生した昨年度のことのように伺ったんですね。
全くたくさんの公金を毎年つぎ込んでいるにしては、アンテナが余りにも低過ぎると思うんです。
七年前に内々に打診したという話は伺いましたけれども、京都市、お話ししたように、二年前に改めてこれは公募して、お金を半減させているんですね。七年前にやったことを自慢するのではなくて、積極的に前に出て変えてください。


 

1.区職員によるパワハラ、いじめについて 他2点

2008年 10月 14日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

本日は区役所の労働環境の質という観点で何点か伺いたいと思います。

初めに、職場のパワーハラスメントについて伺います。
過去に一件、自殺した区職員の公務災害認定が裁判で争われたと承知をしています。
裁判では、上司の部下に対する連日の暴言、恫喝、時には物を投げるといった姿が職員により証言されたと私は伺っています。
この一件は、結局公務災害とは認められず結審したとのことではありますが、パワハラが直接の因果関係と認められなければよいという問題ではありません。
一件の詳細をここで詮索することはいたしませんけれども、当該の上司はその後昇進を果たしているものと承知をしています。
そこでお伺いいたしますけれども、現在の区にパワハラを抑止できる自浄作用はあるでしょうか、区のパワハラ抑止への考え方についてお聞かせください。

◎ 齋藤 総務部長

パワーハラスメントは、近年の職場のいじめとして社会的関心が非常に高まっていると認識をしてございます。
区といたしましては、人権に対する認識を高めるとともに、職員が何でも相談できる職場環境を推進するため、管理監督者を対象とした研修をセクシャルハラスメント対策とあわせて行っているところでございます。
また、事故の防止・対応マニュアルの中でもパワーハラスメント対応について取り上げておりまして、管理監督者にリスクマネジメントの喚起を促しているところでございます。
また、万が一こういったパワーハラスメント被害を受けた職員の支援といたしましては、職員厚生課で設置しております職員相談や、外部専門家によるケアといたしまして、心理カウンセラーによるカウンセリング等、職員が気兼ねなく受けられるような相談窓口を整備しているところでございます。
いずれにいたしましても、職場にあっては、こういったパワーハラスメントといった行為は絶対あってはならない行為であるというふうに認識してございます。
今後もすべての職員が心身ともに健全な職場生活を送れるよう、適切な対応を図ってまいりたいと考えているところでございます。

◆上川あや

ぜひしっかりとお願いいたします。

続きまして、過剰な超過勤務について伺いたいと思います。
平成十三年十二月に出された国の通達によりますと、過労死として認められる基準は次の二つになっています。
一つは、発症直前の一カ月間に月百時間以上の残業をしている場合、もう一つは、発症の二カ月から半年前までに月八十時間を超える残業をしている場合です。
つまり、月八十時間を超える残業は決して繰り返してはならないイエローカード、月百時間を超える残業は即退場を求められるレッドカードと言えそうですけれども、今の区役所にはこれに該当する職員も少なくないようです。

せんだって所管にデータ提供を求めましたところ、次のような実態がわかりました。
昨年度、月八十時間以上超過勤務した職員の出た職場は、総務部人事課、教育委員会事務局の学務課、同じく教育指導課、そして最後に選挙管理委員会の事務局で、延べ八十五名ということです。
このうち、たった一カ月間の勤務で過労死が認定される月百時間以上の超過勤務者は、選挙管理委員会の延べ七十二名だそうです。
ちなみに、一カ月の超過勤務時間の最多時間は、同じく選管職員の何と二百三十九時間ということです。
これで職員が倒れて亡くなりでもしたら区はどう責任をとるつもりなのか、私には疑問なんですが、こうした国の過労死認定の基準を超えて働かざるを得ない職員の現状は早急に改善していただきたいと思っていますが、区の見解をお聞かせください。

◎齋藤 総務部長

職員の超過勤務の状況でございますが、ご指摘のとおりの状況があることは確かでございます。
区職員のワークライフバランス推進につきまして、こういったことも重要な課題と認識しているところでございます。
その意味で、毎年部長会等を通じまして、労働時間の適正化の取り組みを各所属に周知しているところでございます。
具体的な超過勤務の縮減策といたしましては、各職場それぞれにノー残業デーの設置や年次有給休暇の計画取得の呼びかけ、また、ご指摘いただいたような職場を初めとする超過勤務の多い職場に対しましては、超過勤務改善報告書を提出させまして、各職場の実態に合った具体的な取り組みを促している状況でございます。
平成十九年度から、世田谷区役所においてもワークライフバランス週間の設定を各職場に周知するとともに、ことし六月からは、終業時とさらに午後六時に庁内放送にて職員の早期帰宅を促すなど多様な取り組みを行っているところでございます。
今後とも区で働くすべての職員が健康な職場生活、家庭生活が送れるような面で、過重労働対策の実施の徹底を図ってまいりたいと考えてございます。

◆上川あや

人材配置の面も含めて十分な所管課への手当て、配慮をお願いいたします。

これまでにも区議会で問題視されてきたことなんですが、現区政が始まりました平成十五年度を境にしまして、区役所の病気休職者は増加の一途をたどっています。
平成十五年度の病気休職者は三十三名、これが年々ふえまして、昨年度は六十三名ということで倍増の勢いとなっています。この間、メンタル系の数は二・五倍、その休職者全体に占める割合も六割から八割へと急増しています。
しかも、これは休職として届けられた数でありまして、メンタルを病みかけながら必死に職場で耐えている職員はこの数倍に上るのではないかということが心配です。
区は、従前からメンタル面でさまざまな対策をとっているとはご説明してくださいますけれども、それではその努力による復帰率はどれくらいなのでしょうか。
区にこれを減少に転じさせるだけの真剣な取り組みがあるのかどうか、お聞かせください。

◎ 齋藤 総務部長

ご指摘のメンタル系の休職の関係でございますけれども、今日ストレス社会ということを言われておりまして、働く人の心の健康問題がクローズアップされているということでございます。
区におきましても、職場のストレスによる職務意欲の減退を防ぎまして職員の能力を向上させるための職員のメンタルヘルス対策が重要な課題と認識をしてございます。
ご指摘のように病気休職者の中にメンタル系の職員の割合が増加傾向にあるということで、各種相談、研修を実施しているわけでございますけれども、少しずつ増加傾向にあるということで取り組んでいるわけでございますが、休職になるとおおむね三年の休暇になりますので、その間に九割方以上の方が復帰されているという状況でございますので、今後も引き続き対策の充実に努めてまいりたいと思っております。

◆上川あや

しっかりと対策を本当にお願いいたします。
今回は時間がないので取り上げませんけれども、年次有給休暇を一日もとっていない職員が十人、一日だけの取得は二十四人ということです。時には休んでいただくように、そういった指導も含めてしっかりとした対策をお願いいたします。