議会活動報告と成果

上川あやの議会活動報告です

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◎予算への意見

平成22年度予算に対するレインボー世田谷の意見開陳

2010年 03月 29日 - 00:00 by aya kamikawa

平成二十二年度世田谷区各会計予算に賛成する立場から意見と要望を申し上げます。
本日の意見開陳では、さきの予算審議で取り上げた幾つかの課題を振り返りながら、基本的な三点に絞って意見と要望を申し上げたいと思います。

第一に、よいことと悪いことをしっかり峻別することを求めます。
企画総務領域の質疑で私からは、多くの職員が連日超過勤務を行いながら、上司の恣意的な判断で残業代が支払われない事例があることを、職員の証言をもとに指摘いたしました。その後、私のもとには同様の未払いを指摘する声が複数届いております。違法なサービス残業への感覚麻痺は、区政の多くの所管に広がっているのではないでしょうか。
今月二十五日、東京地裁は、都の職員が東京都を相手取って超過勤務手当未払い分の支払いを求めた訴訟で、職員側の訴えを認め、命令簿による職務命令がなくても暗黙の職務命令があったと認定できるとして、二年の時効を考慮した未払い賃金の支払いを都に命じました。ここには、世田谷区同様の不正のからくりを見ることができます。今、同様の裁判を起こされれば、区も完全に負けるのではないのでしょうか。

この状況は、職員の健康管理の面からも問題が大きいと考えます。
現状は、上司の判断一つで、連日、職員に過重な労働を押しつけながら、数字上はワークライフバランスに配慮ある労働環境であるかのように粉飾できることを意味します。これはつまり、過重労働で亡くなる人が出ても、その因果関係が数字にはあらわれず、過重な負担で心の健康を害する職員が出ても、それを環境改善の契機とできず、個人の資質の問題に置きかえてしまう可能性があるということです。
こうしたことは、決して許されることではありません。区は、ワークライフバランスを区民に説く前に、足元の不正から正すべきであります。倫理観の再点検とコンプライアンスの徹底を強く求めます。

また、補充質疑で私からは、区の公益通報制度、つまり、組織内部の不正を告発する制度のお手盛りなルールを批判いたしました。国の公益通報者保護法ガイドラインは、行政内部の通報窓口に加えて、弁護士等を配置した外部窓口を設けるよう明確に求めています。
ところが、区は行政内部にしか窓口を認めておりません。告発を受理するのも区の組織、中身を調査するのも区の組織、結論を出すのも区の組織です。これをお手盛りと呼ばずに何と呼ぶのでしょうか。
加えて、国のガイドラインは、法が定める最低限のほかに適正な業務の推進のために、各行政機関において定める事実を届け出対象に追加できるとしています。しかし、ここでも区は最低限の範囲しか届け出を認めません。さらに、ガイドラインは必要と認める事項を適宜公表すると透明性を求めておりますが、区は通報の中身はおろか、その件数すら公表しないという態度です。何から何まで国のガイドラインに反したこのような制度は早急に改められるべきであります。区の再考を強く求めます。

第二に、経費をかけずに豊かな行政運営を図る手法について、もっと知恵を絞っていただきたいと考えます。
さきの質疑で私からは、経費を削減しながら事務改善を図る具体策について幾つかの提案をいたしました。
総括質疑では、区政に多い封入封緘作業を従来の民間発注から区内福祉作業所への発注に切りかえることで、経費を大幅に削減しつつ、区内福祉作業所の仕事量確保と、利用者の工賃向上を同時に図ることができるとの指摘をいたしました。
具体例として、保健所からの郵便物を福祉作業所に委託した場合の見積もりをあわせて紹介しましたが、同様の民間事業者への高コスト発注は多くの部が共有するものだと考えます。ぜひ紹介事例も参考に、コストの削減と福祉の充実に取り組んでいただければと思います。

福祉保健領域の質疑では、AEDリースコストの削減策を提案いたしました。区で導入しているAEDは、現在二百三十一台に上ります。その導入手法は、購入が十四台、寄贈が三十八台、リースが百七十九台と、リースが圧倒的多数を占めており、その代金の合計額は、今年度だけで三百五十一万円余りに上ります。
質疑では、これらを民間が展開する広告つきAEDケースの無償設置、無償メンテナンスに切りかえてはどうかと提案いたしましたが、既に都立公園の四十カ所一括で行われている無償設置を見る限り、生命保険会社一社のごくシンプルな文字表示があるだけで、公費をかけないAEDの整備に私はむしろ好感を持ちました。とかく民間の広告物というと、行政は神経質になりますが、実例を見て判断していただきたいと思います。この取り組みが経費の削減と安心の輪の広がりにつながるよう期待いたします。

都市整備領域の質疑では、国が平成十六年度に創設した立体都市公園制度を取り上げました。区の答弁では、この制度で用地を買収することなく都市公園面積の増加が見込め、その設置に対して補助金や交付金の活用も考えられるとのことでした。区内には多摩川沿いに砧浄水場と砧下浄水所という大規模な種地もございます。地価の高い区内市街地での緑地拡充に向けて、ぜひ積極的な展開を検討いただければと思います。

文教領域の質疑では、区立図書館で把握している利用者のメールアドレスを長期返却延滞者への督促に活用することを提案いたしました。平成二十年度に区立図書館が送った督促はがきは五万七千二十六枚に上ります。しかし、未返却資料はこの十年で三万九千点余り。九千百六十五万円相当と、依然懸念されるレベルにとどまっております。
図書館では、全登録者数二十一万二千人のうち七万一千人余りのメールアドレスを既に把握しているといいます。区外の図書館では、既存のデータベースのメール送信機能を活用し、経費をかけずに複数回の督促を自動送信するなどして効果を上げる実例が出ています。
成田市や西東京市でもはがきをメールで代替することで経費を抑え、市川市立図書館では督促メールも督促電話もすべてコンピューターを用いた自動発信で成果を上げています。アイデア次第で、人手や経費をかけなくてもできる事務改善はまだまだあるはずであります。こうした事例も参考に、業務の効率化に知恵を絞っていただければと思います。

最後に、想像力を持って施策展開に当たっていただきたいということを申し上げます。
先日の一般質問で私からは、障害者を取り巻く医療環境の改善策について、五点にわたり提案をいたしました。
その一つが胃がん検診の改善です。現在の区の胃がん検診は狭い入り口に段差のある検診車を利用しているため、車いす利用者等は車に入ることすらできません。また、バリウムを飲み、細かく体位変換し、胃を機械で刺激するといった検査方法も、重い障害を持つ方々には不向きです。区に想像力があれば、こうした検診方法では利用できない区民が出ることも十分想像できたはずであるのに、区は何一つ有効な手を打ってきませんでした。そればかりか、障害を持つ区民から実際に利用できないとのお困りの声をいただきながら、区は何年もこの状態を放置しています。
今回、区は私の質疑に対し改善策の検討をお約束になりましたが、本来、こうしたことは、議員に指摘されるまでもなく検討できたはずの課題です。議員に言われたからやりましたではなく、そもそもさまざまな立場の区民がいることを前提にサービスの構築を考えていただくよう、全所管に求めます。

厳しい財政運営の中にあってこそ発想豊かに、本来の意味で幅広い区民にお喜びいただける施策展開を切に願いたい、そのことを重ねて申し上げて、レインボー世田谷の意見といたします。

平成21年度予算に対するレインボー世田谷の意見開陳

2009年 03月 27日 - 00:00 by aya kamikawa

平成21年度・世田谷区各会計予算6本に賛成する立場から意見を申し上げます。
先の予算審議で私からは全領域7日間、12の課題について意見と要望を申し上げました。
本日の意見開陳では、そのうちいくつかを振り返りながら区政全般に関わる要望と意見を申し上げたいと思います。

はじめに、非常に根源的な要望でありますが区民のニーズをきめ細かく把握していただくよう求めます。
先の補充質疑で私は2つの課題提起をいたしました。

一つは、喜多見東地区会館の料理講習室の再整備の見直し。もう一つは聴覚障害者に対する火災警報器の給付内容の見直しについてです。「料理講習室」のニーズは過去数年、全区的にかなり低い状態で推移してきました。2-30年前・当時ならいざ知らず、施設の多くが時代のニーズに合わなくなってきたことは利用率の低迷から見ても明らかなことでした。中でも喜多見東地区会館の利用率は低く、平成15年度で2%、17年度で6%といった状態でした。
区は「これら施設の用途転換を考えてはどうか?」との私の問いに4年前「今後、時代のニーズを十分把握いたしまして地域のために有効に利用されるようさらに努力してまいります」、2年前は「ご指摘の通り非常に利用率が低いということもございますので、料理講習室機能の廃止も含めて検討してまいりたい」と答弁なさいました。極めてニーズが少ない現状と用途転換の必要性を明確にお認めであったのです。
ところが昨年12月の区民生活委員会で区はこの喜多見東地区会館を同じ場所で建替え、「料理講習室」を再整備する方針だと報告になりました。たった2年前「廃止の検討」を約束した施設を大枚叩いて同じ場所に再整備するというのですから呆れる他ありません。
区の答弁は単なる「その場しのぎ」なのか? 現実のニーズ把握を先々の計画立案に活かす視点すら担当所管にはないのか?と、心底落胆いたしました。
区民のニーズなど何処吹く風、前例を踏襲すれば「事足れり」とする「お役人体質」を見た気がいたしました。

また、同じ補充質疑で私は、聴覚障害者に対する火災警報器の給付内容の見直しも求めました。
区は聴覚障害者に対して光で火災の発生を知らせる「フラッシュベル」を給付する方針を固め、この施策はマスコミを通じてさも配慮ある施策であるかのように報じられました。しかし実態としてその内容は多くの聴覚障害者に困惑をもたらしました。
眠りが深い時には気付けないことも多い発信器「フラッシュベル」を24時間の命の備えにせよと区で一方的に決めたのですから、当事者の困惑も当然であると私は思います。
幸い区からはその後、柔軟にその内容を見直していただけるとのご答弁をいただきましたが、こうした当事者ニーズの把握は本来、施策立案の前段として行われるべきものでした。
当事者不在で行われる施策展開は全く形だけのものであって当事者には有難くもない無駄な投資に過ぎなくなるのだという教訓を、各所管にはこの事例から汲み取っていただきたいと思います。
私が区に求めていることは決して難しいことではありません。要は謙虚に客観的にデータを求め、また謙虚に区民の声、当事者の声に耳を傾けていただきたいのです。

続いて、これも極めて根源的な要望でありますが、きめ細かな施策展開をお願いいたします。
効率的な行政運営、無駄のない事務執行も確かに重要なことですが、行政は社会の公器であって経済効率とは相容れない分野でも力を尽くして頂かなければなりません。
社会の多数派を標準としてサービスを構築するだけでは、どうしてもそこから零れ落ちる人たちが生まれてしまいます。
区の各所管には効率的な事務執行に添えて、きめ細かな配慮と、想像力を働かせた対処を心がけてほしいのです。
総括質疑では定額給付金の案内について、ホームレスの方々、特別区・人事厚生事務組合の厚生施設に短期の入所を余儀なくされた方々、DV被害者など、住民票記載の齟齬、或いは有無で不利益を被る可能性の高い人たちに対する配慮を求めました。
保健福祉領域の質疑では、世帯単位で発送する区の医療費通知が、医療情報という個人にとって重大なプライバシーの暴露につながってしまうリスクを指摘し案内の工夫を求め、また、がんの手術などによって臓器の摘出を余儀なくされた方々に「がん検診」の案内を漫然と送りつつけている無配慮にも再考を求めました。
企画総務領域の質疑と都市整備領域の質疑では、区立施設の災害時の避難誘導に、聴覚障害者や日本語を解さない住民にも解りやすいユニバーサルデザインの工夫を求めました。
いずれも多数派の視点で眺めているだけでは、零れ落ちてしまいがちな少数派のニーズでありますが、当人にとってはとても切実なニーズです。この例に限らず細やかな心配りと豊かな発想をもってサービスを展開していただくよう皆さんの奮起を期待いたします。

最後に行政担当者の才覚次第で、出来ることも変わるということを申し上げたいと思います。
先の文教領域の質疑では、埼玉県深谷市にある文化財「誠之堂」について取り上げました。
これは、日本の「近代資本主義の父」渋沢栄一ゆかりの建物で2003年には国の重要文化財に指定された建物です。今では深谷市の街づくりの中核施設として重用されておりますが、実は97年まで世田谷区瀬田にあった建物でした。

現在、区内の重要文化財建築物は世田谷代官屋敷ただ一箇所しかありません。
本来、重要文化財級の地域資産を区外に流出させることなど文化財行政の失策であって、あってはならないことだと私は思っています。
なぜ区外に流出させる結果になったのかを伺った際の区教委のご返答は「時間がなかった」「費用が折り合わなかった」「取り壊しを免れて深谷市に移築されただけでもよかった」といった、なべて後ろ向きなものでしたが、私は当時の区の対処がベストであったとは全く思っておりません。
時を同じくして北九州市では市内に残されていた重要建築物の保全に一計を投じ、コストをかけずにその保全に成功しています。
当時「門鉄会館」と呼ばれていた市内の近代建築に重要文化財級の価値があることを見抜いていた市は、まず文化庁にその重文指定を認めてもらい、自治省が創設した「ふるさとづくり特別対策事業」を移築費用に充て込むことでコストを極小化することに成功しています。
結果、移築費用は自治省の助成金で賄われ、復元費用の大半も文化庁の拠出で賄われ、防火地域への木造建築の移築も建築基準法の適用除外の形で実現させました。
その建物が今では門司港レトロ地区の観光の目玉として市民に愛され、市に活力をもたらしています。

区民生活領域の質疑では、区指定の民間保養施設について取り上げました。
質疑では申請者の本人確認も経ないまま区が安易に助成金の拠出を連発している現状を指摘し、放漫運営を改めていただきたいと申し上げましたが、この事業は自治体によってはコストを殆んどかけずに実施されている事業です。
板橋区では、特定の私企業を斡旋することなく、区と交流のある自治体の観光協会と協定を結ぶなどして助成金ゼロで、なおかつ事務職員を置くことなく、区民に割安な宿泊施設を提供しています。
川崎市でも旅行業者とホテルの割引契約に上手にのる方法で助成金ゼロで、事務職員もおかず、チラシの作成費用だけで割安な宿を市民に提供してきました。区の事業は公平性の点でも経費の節約という点でも工夫の余地があるものと思います。
厳しい財政運営の中であってこそ、発想豊かに、本当の意味で幅広い区民にお喜びいただける施策展開を切にお願いしたいと考えます。
以上を申し上げてレインボー世田谷の意見と致します。

平成20年度予算に対するレインボー世田谷の意見開陳

2008年 03月 27日 - 00:00 by aya kamikawa

平成20年度、世田谷区一般会計予算ほか、5件に賛成する立場から意見を申し上げます。

先の予算審議で私からは全領域、7日間にわたり、さまざまに意見、要望を申し上げてましたが、連日、多くの職員の方々と議論を繰り返してあらためて感じたことは、ご自身の職務に日々、誠実に取り組み、ご努力くださっている職員が非常に多いということでありました。
しかし一方で、区民に対する奉仕者としての基本姿勢が、どこかに忘れ去られているのではないか?と感じる不誠実な対応が散見されるのが区役所の現状です。
そこで本日の意見開陳では、先の予算質疑で取り上げたいくつかの事例を振り返りながら基本に立ち返って、区政に対し3つの指摘と要望を申し上げたいと思います。

一つ目は、非常にシンプルで根源的な要望です。
区民に対し、嘘やごまかしをしないで欲しい、ということです。
小さな子どもであっても、ひとこと説明すれば分かるはずの道理が、時に今の区政では忘れられているのではないか?と私は感じています。

先の保健福祉領域の質疑で私は、無年金の外国籍障害者、高齢者に対する区の対処の問題を取り上げました。
昨年の第3回定例会で、区議会は「定住外国人高齢者・障害者に対する「福祉特別手当」に関する陳情」を趣旨採択しました。
困窮する無年金者が区内に身近に存在する以上、ただ手をこまねいて国政における解決を待っているだけではダメだ、というのが議会の多数意見であったのです。
しかし区の打ち出した判断は、来年度、一律10万円の「特別給付金」を一回限り支給して終わり、というものでした。
全国・約半数の区市町村が福祉手当などを創設し、継続的支援に乗り出しているなかで、世田谷区の一時金による切り捨ては全国初となる悪しき事例です。

私は、強い憤りをもってこの問題を、福祉保健領域で質疑いたしましたが、私が何より許し難く思ったのは、区政の冷たい政策判断ではありません。
むしろ、困窮する区民を切り捨てる言い訳として、役所が安々と区民の議会に対する「陳情表題」を偽り、議員をまるめこもうとした不誠実極まりない「偽装」に対してです。
本来、われわれ議会が趣旨採択した陳情は「定住外国人高齢者・障害者に対する「福祉特別手当」に関する陳情」という表題でありました。
しかし区役所がその後、区議会に配布してまわった説明資料にあった表題は、「国民年金法が改正されるまでの暫定措置として特別給付金の支給を求める陳情」という、ありもしない捏造であります。
言うまでもなく「特別給付金」という一時金で切り捨てることを正当化するために、陳情表題を捏造するなどあってはならないことです。
憲法16条は、未成年や外国人、法人を含め、全ての人に平穏に請願する権利を保障しています。
区の行った捏造は、この市民の基本的権利を踏みにじる蛮行であって、区民に選ばれた議会人としては、到底、許してはならないものだと私は考えました。
区役所は、民主主義の基本ルールそのものをバカにしているのではありませんか?
恥を知るべきです。
今回の陳情タイトルの「表示偽装」がもっぱら担当課の判断よるものか、それ以上の組織ぐるみの捏造であるのかは分かりませんが、こうした嘘が都合よく、まかりとおる土壌が役所にあるのだとしたらとんでもないことです。
関係各位の猛省を、ここであらためて強く求めます。

第2に、たらい回しをしない、区の主体的な取り組みを切に求めます。
先に取りあげた、無年金外国籍の方々への対処で区は、この問題は「国の責任によってなされるべきという見解を堅持する」と強弁なさいました。
私はこの言葉を聴いて正直、非常に不安になりました。これは外国籍の区民を排除すれば事足りる原則であるのか、それとも国の政策転換によって犠牲を強いられる人々全体に及ぶ原理原則であるのかが判然としないからです。
「地方分権」を旗印に制度変更が続けられているなかで、今こそ区の自主的、自律的な取組みが求められています。
「国の責任によってなされるべき」などという、たらい回しは区長が「すぐやる課」を造り、嫌ってきたハズの、役所のセクショナリズムそのものではないかと私は感じます。
国の政策や都の政策に足りない点、問題点があるのであれば、区民の困難を看過せず柔軟に手を差し延べる姿勢こそが今後の区政に、是非、求められているということを強く申し上げたいと思います。

第3に、区民の目線、相手の立場に立って物事を考える姿勢の再点検を区に求めます。
先の都市整備領域の質疑で私からは、トイレのオストメイト対応を切り口に、区の「バリアフリー推進方針」が、その基礎調査も、計画策定も、その後の執行管理も、極めてズサンである実態を指摘いたしました。
そもそも、区職員の中にオストメイトの障害特性への理解が十分でない現状で、604の区立施設に調査票を送って、実態把握としたことに大きな誤りがありました。
このため、私が区立施設のオストメイト対応の実態を所管に問うたび、回答は二転、三転し、結局、新たに調査をかけなければ実態把握すらままならない実態に呆れかえりました。

また、区がこれまで「バリアフリー」の名のもとで進めてきたトイレ整備についても、当事者の不在は明らかであります。
先の質疑で私は、区がオストメイト対応を図ってきたという施設内容を個別にチェック致しましたが、その実体は当事者にとって使いにくい設備の導入ばかりであって、当事者のニーズに合った内容とは相容れないものです。
区のオストメイト対応は、その実態を知れば知るほど当事者の実態を知ろうともしない担当者の姿勢が垣間見えて失望するばかりでありました。
区には約700名に上る、オストメイトの方々がいらっしゃいます。
なのに何故、所管は当事者との接点を一度も持とうとしなかったのか不思議でなりません。
当事者不在で行われる施策展開は、全く形だけのものであって、有難くもない無駄な投資に過ぎないという教訓をこの事例から学んでいただきたく思います。

以上、申し上げてきたような役所の嘘、偽り、人任せの無責任な対処、当事者不在の政策決定こそが、日々、誠実に職務をこなしている多くの職員の品位をも傷つけ、役所の評価を繰り返しおとしめていることに是非、想いを致していただきたいと思います。
以上、申し上げまして私の意見と致します。

平成19年度予算に対するレインボー世田谷の意見開陳

2007年 03月 29日 - 00:00 by aya kamikawa

平成19年度世田谷区各会計予算に賛成する立場から意見と要望を申し上げます。

本日は、熊本区政の今期、そして私の議員として今期最後の予算認定にあたります。
そこで先の質疑で取り上げました諸課題をヒントに、今期の区政を振り返り、来期を見通した要望を含めてお話し差し上げたいと思います。

第一に、これまでの私の議会質問で繰り返し取り上げてまいりました区政の聞く耳についての要望であります。
区長は就任以来、「聞く耳をもつ」という姿勢をひとつのキャッチフレーズとして来られました。しかしこの4年の区政を振りかえりますと、区役所の聞く耳は、年々、遠くなる一方のようであります。
私も議員としてこの4年、さまざまな要望と提案を申し上げてきましたが、パブリックコメントが制度化された以外、区の姿勢には殆ど前向きな変化が見られません。
先の総括質疑では、区民と区長の直接対話のあり方に改善を求め、出前型広報広聴の全庁的な展開を改めて求めています。

区長が就任当初おこなった自由闊達なタウンミーティングは早々に影を潜め、過去2ヵ年度に行われた、区民と区長の意見交換会は、全て行政の都合によるテーマ設定です。しかも参加者の約8割は町会・自治会を中心とした行政側お手盛りの「出張所推薦枠」がその実態であります。テーマ限定の耳は「聞く耳」ではないことを申し上げ、開かれた聞く耳への改善を求めて参りましたが、ついぞ何の改善努力もみられないのがこれまでの実態です。

区長以下の執行部についても、待つ広報広聴から出向く広報広聴への基本姿勢の転換していくことは「今後のあるべき姿の一つ」とその必要性を認める答弁はするものの、何ら実際的な変化を伴わないのがこれまでの区政でした。「現場主義」を謳うのであれば、もっぱら待ちの姿勢の区政、相も変らぬ出不精の区の姿勢は早急に改められるべきであります。
区政の変革のご努力を改めて求めるところであります。

第二に縦割りを排した施策の整合性についてであります。
先の一般質問で私からは、区が健康づくり推進条例で、受動喫煙の防止にむけた区長の責務を明記する一方で、区税の増収を目的としたタバコの販売促進に相も変わらず公金を投入しつづけている区政の二枚舌について取り上げました。
加えて、禁煙・分煙をすすめる民間施設を積極的に認定する制度導入に前向きな答弁をしてから1年半、何一つ改善にむけた動きが見られないことについても善処を求め、ようやくこの春からの試行をご答弁いただいたところです。

区民の健康づくり、文化芸術の振興…近年、聞こえのよい「言葉先行」の条例づくりが矢継ぎ早に打ち出される一方で、現実の取り組みがどうしても薄く見えてなりません。区民の努力義務を並べた条例づくりをするまえに、区政の現状を疑い、その整合性を再点検することこそが必要ではないかと感じます。

また、先の補充質疑で私からは、区施設内の備品整理、什器の転倒防止措置の徹底を改めてとりあげました。
熊本区長はこれまで「区民の生命と財産を守ることが区政の最重点課題である」と繰り返し述べられました。
平成17年2月からは災害対策総点検の大号令をかけ、全庁的な事務点検が行われた筈でありましたが、区政の本丸であるこの本庁舎の通路には、重たい印刷物がうず高く積まれ、多くの区民が利用する舎内の通路には職員の個人用ロッカーがずらりと並び、通路上の収納棚などとともに転倒防止の措置も取られてこなかったのが昨年3月までの区の実態でありました。

くわえて、先の質疑で明らかになったのは、私からの度重なる質疑で改善された本庁舎以外、災害普及の拠点となるはずの区施設内の通路の安全点検、備品、什器類の転倒防止措置の点検は、一切行われてこなかったという事実です。
議会で言われた範囲以外、もっとも身近な施設の点検さえしない「災害対策総点検」とはいったい何だったのか、役所の美辞麗句を疑わざるを得ません。
全体を俯瞰してみることができない縦割りの他人事意識ここに極まれり、であります。

第三に、政策決定にともなう確実な事務改善の遂行であります。
先の補充質疑では、職員提案制度が有名無実となって久しいことについて取り上げました。
一昨年3月の私の予算審議に対し区は「現行の制度に従って行動していればよいという職員の意識を、区民の目線に立って改善すべきは大胆に改善していく意識や職場風土に改善していくことが大切」と、職員提案制度の改善検討をお約束くださったのですが、その後の展開はまったく見えてまいりません。

文教領域の質疑では、区立図書館における映像資料の収集を正式にはじめるべきことを申し上げました。
映像資料を収集対象としない区立図書館の資料管理規程の改定については初めて質疑してから足掛け4年、区は規程の改定にまったく着手なさいません。先の質疑で、教育委員会は中央図書館長独自の判断で映像資料の収集を始めた旨、ご答弁はなさいましたが、その実態はたまたま所蔵していた十数点の映像資料を苦し紛れに実績とした強弁であることは明らかです。

保健福祉領域の質疑では、世田谷区の福祉資金貸付の保証人要件が他区に比べてきわめて狭量であることに重ねて改善を求めました。
区は、資金貸し付けの規程はともかく、実際的に柔軟に対応しているかのような答弁をなさいましたが、福祉資金をご利用になった区民の方から直接伺った窓口対応は、制度にお困りになっている区民を制度に沿わせるばかりのものでした。今現在を困窮している方の立場にたった迅速な事務改善をあらためて、お願い申し上げたいと思います。

区民生活領域の質疑では、一昨年3月の質疑で私からは、今日的な需要とかけ離れ、呆れるほど低利用率な部屋がそのまま放置されている現状を具体的なデータで指摘し区の善処を求めています。
しかし今回、改めて最新の利用率をチェックしてみますと、やはりというべきか、従前から低利用率だった施設はそのまま、改修もなく放置されています。
民間施設では考えられない非効率が議会で指摘を受けてもなお改善できないところに現区役所の、「お役所感覚」が現われている気がしてなりません。

なおかつ都市整備領域の質疑で道路のバリアフリー整備計画の執行状況を明らかにしたとおり、区が改善計画をつくったところで、執行率がかならずしも担保されていないことにも問題の根深さを見る思いであります。
執行体制の再点検を要望いたします。

最後に、区民の多様性に対応した想像力と配慮です。
先の企画総務領域の質疑では、各種広報媒体へのファックス番号の併記の徹底について3度目の要望を申し上げました。
何度も繰り返して申し上げているように、70歳以降の約半数は、補聴器がなければ不便を来たすほどの難聴になります。区の人口に当てはめれば実に5万人です。
また、聴覚障害、音声・言語機能障害に認定されている区民も約2000人に上ります。
電話によるコミュニケーションが不得手な区民は実際には多く存在しておりますので、多様な区民の立場にたった各所管の配慮を求めてきたのですが、高齢施策推進課が昨年7月作成した冊子「世田谷シルバー情報」しかり、本年2月に、補聴器の消費者情報を特集した「消費生活センターだより」しかり、聞こえに不自由を抱えた方々に焦点を当てた情報提供であるのに、いずれも電話番号だけをご案内していらっしゃいました。結局のところ、職員の想像力の不足が一番の問題であると考えざるを得ませんでした。

私が取り上げましたのは区政の実態のごく一部であり、全体を否定するつもりはありませんが、「政策決定における区民参加とその透明性」、「行政の縦割りを排した施策展開の一貫性」、「事務改善の確実な遂行」、「一人ひとりの職員が想像力をもってことにあたることの大切さ」など、いずれの指摘も今後の区政を向上させていくうえで大切なヒントであります。
全所管のさらなる意識改革と、事務改善にむけたご努力を最後に重ねてお願い申し上げてレインボー世田谷の意見といたします。


平成18年度予算に対するレインボー世田谷の会派意見

2006年 03月 30日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

平成18年度、世田谷区一般会計予算ほか4件に賛成し、私の意見を申し上げます。

先の予算特別委員会における採決で、私の態度は全予算案への賛成でありますが、一般会計に対する私の評価は、「優、良、可」の「可」であります。
全体を否定するつもりにはなれないものの、積極的に評価できる点に乏しく、かろうじて及第点という評価であります。

来年度予算を拝見するところ、土木と業界支援に大幅な予算拡充を行う一方、福祉施策の大転換により暮らし向きの悪化が懸念される民生分野においては、特段の配慮も見られず、障害者福祉サービスの主体者となる当区独自の支援策は極めて希薄であります。
また現区政が当初、取り組んだ各種イベントの整理、廃合でありますが、任期の最終年度になって、文化・芸術・スポーツの振興と名を変えて華々しく息を吹き返すかの様子が見て取れます。

今定例会では、理念が先行する新たな条例が複数提案されておりましたが、条例がなくとも事足りてきた事業に、あらためて条例を定める必要性が何故あるのか、区の説明はなお釈然としないのであります。
条例制定が単なる人気取りの「打ち上げ花火」に使われたり、限られた人員・予算の気まぐれな投入の理由付けとなってはならないと考えます。
条例制定後の中身については今後ともしっかり見守ってゆく所存であります。

以下、具体の要望と意見を申し上げます。

第一に、障害者自立支援法の当区での施行にあたっては、何より当該の障害者・ご家族の痛みが過大にならないよう、その声に誠実に耳を傾けるよう求めます。
現実を見極め、必要とあらば補正の計上も視野に、サービス提供の主体者としての十分な援護を図られるよう強く求めます。
同法の施行は段階的であり、なお未決な部分も多いことは承知をしております。
しかしながら自立支援給付への定率負担導入に対応する独自の支援策はこれまでのところ非常に希薄であることについては強い懸念があり今後の充実が大切と考えます。
また、地域生活支援事業における個人負担の導入に関しても、くれぐれも現状を超える負担増を招かぬよう政策決定が図られるべきであります。

区政のこれまでを振り返りますと、ひとり親家庭への自立支援策が無策なまま留め置かれ、児童扶養手当の削減だけを粛々と進めた事実、諸手当の削減・廃止を対象者の実態把握もないまま進めてきた手荒な対処が思い起こされます。
福祉施策の大変革と、大規模な組織改正による間隙から、区民の更なる不安を招くことのないよう、従来にも増した気配りと十分な説明努力を求めます。

第2に、縦割りを排した施策の整合性について一言申し上げます。
先の予算委員会でも指摘いたしましたが、区政の聞こえ良い「うたい文句」とは裏腹に、その足元には理念を疑いなくなるような齟齬が少なくありません。
健康づくり推進条例を定め、タバコの健康被害に配慮ある施策を進める一方で、タバコの販売促進に公金を支出したり、野外広告物の撤去を進め、自ら「環境美化推進地区」を指定しておきながら、区の立て看板、貼り札、横断幕を多用して禁煙を呼びかけるのはおかしな話であります。
また災害対策総点検を謳いながら、当の本庁舎には、重い印刷物がうず高く詰まれ、通路に延々とならべた書棚、ロッカーには転倒防止の工夫もなさらない。
それでいて区役所のロビーでは、区民に転倒防止措置の実践を呼びかけております。
新たな条例を作り、区民にさまざまな努力義務を課すまえに、自らの姿勢を正すべきであります。
これでは新たな区条例の真意を訝しく受け取られても、無理からぬところであります。

第3に、豊かな発想で各所管の現業を日頃から検証くださるよう要望いたします。
先の予算委員会の質疑では、視覚障害者に理解できる郵送事務の見直し、点字広報・声の広報の改善、聴覚障害者でも問い合わせられるファックス番号の各媒体への掲載をお願いしました。
いずれも区民の多様性に想像力を働かせれば、当然大切な配慮でありますが、ルーティンに事務執行をこなしているだけでは思い至ることのない数々です。
福祉保健領域の質疑では、区の資金貸付の保証人の条件が全くのバラバラで、その範囲が極めて狭いことを指摘して改善を求めました。
各制度の開始時期も背景も異なることは理解いたしますが、一つの制度を新設する折には類する他の制度の検証も併せて図るべきです。
今回の予算審議では、各種の債権回収についても大いに議論がありましたが、資金貸付の保証人の枠を広げることは、より安定的な保証人を確保することにもつながります。
柔軟な見直しが図られるよう重ねて要望申し上げます。

最後に、区政の聞く耳について申し上げます。
私は就任以来、「聞く耳を持つ」と約束された熊本区長、さらに執行部の「聞く耳」を注意深く見てまいりました。
当初は、区長自らが積極的に区民のもとに入り、自由な意見表明に耳を傾けている姿を拝見し、その真摯な姿勢に敬愛の念を抱いておりました。
しかし残念なことに、その後の区政は、私の考える「聞く耳」からは遠ざかる一方のようであります。
今年度から実施されている「区長と区民の意見交換会」は、その開催頻度こそ上がったものの、対象者は町会、自治会、まちづくり推進員などを主体とし、参加人数も限られております。
話し合うテーマも行政の都合で設定され、そこかは外れる人、意見はお聞きにならない。どのテーマを見ても当たり障り無く、大過なくやり過ごせるものばかりであります。
都合の良い声にだけ開く耳は、果たして区長のお約束された「聞く耳」なのでありましょうか。
周囲の区民の間からは、単なる選挙対策を訝る声が聞こえますが、私もこれを否定できる言葉をもち得ないのが現状であります。

本定例会では下北沢の補助54号線の建設をめぐる、民間グループとのやり取りが複数の会派より重ねて取り上げられました。
民間グループが地域住民と商店に対して行ったアンケート調査への見解を求めたところ、所管は正確に把握はしていないとの答弁でありました。
既に広く出回っているアンケートの内容を把握すらしていないとする所管の答弁を耳にして、正直、開いた口がふさがりませんでした。
本当に把握がないのであれば、これは明々白々な行政の怠慢であります。
また、把握をしながら握りつぶすようであれば、「区政の聞く耳」が聞いて呆れるばかりであります。
異論にも耳を傾ける姿勢があってこそ「聞く耳」と言えるのであって、都合よく閉じたり開いたりする耳であったとしたら、笑止千万であります。

アンケートの結果が絶対的に正しいと申し上げあるつもりはございません。
ただ、アンケートの結果が承服しがたいのであれば、区が自ら積極的な調査を行ったうえで、「住民意見は異なる」と正面から反駁すればよいことであると思うのです。
下北沢再開発の問題は、いまやメディアやインターネットを介して、世田谷区を代表する地域問題に発展しています。
区外の方に世田谷区の議員だと自己紹介した途端、「下北沢の件、ひどいね」と話題を向けられた経験は一度や二度ではありません。
これは他の議員、職員にも共通する体験なのではないのでしょうか。

区長はいうまでもなくたった一人の区政の最高権力者です。
異論をもつグループの声にも耳を傾ける度量が当然なければならないと考えます。
反対するグループの方々にも一度はお会いになることが、不信感の払拭に不可欠でありますし、「聞く耳」をもつ区政のトップとして当然の対応だということも申し添えておきます。

以上、レインボー世田谷の意見と致します。

平成17年度予算に対するレインボー世田谷の会派意見

2005年 03月 30日 - 00:00 by aya kamikawa

◆上川あや

平成十七年度一般会計予算外四件について賛成の立場から意見を申し上げます。

団塊の世代も高齢期に差しかかり、少子・高齢化はますます進行しています。増大する社会保障のニーズとともに、都市基盤の整備、子育てや教育の多様化するニーズにも的確に対応する努力が区に求められています。
新年度予算の重点項目、予算編成の指針となる実施計画の内容は、基本として時宜を得たものと評価いたしますが、今後の実務に関しては少なからぬ不安もあるというのが正直なところです。
 
区は、行財政改善の柱の一つに職員の抑制を挙げ、定員適正化計画を推進しています。
十七年度は百十名の職員の減を予定し、時間外勤務の抑制と合わせて十億円余りの削減を見込んでいるとのことです。
一方、新年度以降の施策を見ると、各領域とも一層のサービスの多様化と質の向上が求められております。減少していく正規職員と並行して施策の充実を図っていく上では非常勤職員の役割が重大となりますが、高い質を求められる事業が不安定な雇用で賄われるばかりの方向性には、少なからぬ不安を覚えます。

新たに始まる特別支援教育において臨床心理士の役割は非常に重要でありますが、これらもすべて非常勤であります。
人生を左右する立場でその責任は重く、業務の対象も増加傾向にあります。
しかし、非常勤職員に身分の保障がなく、長年勤めたベテランも新人も全く同様の待遇で、離職者も少なくないようです。
非常勤公務員の処遇は法制度のすき間にあり、全国的にその問題が指摘されているところでありますが、当区に勤務する非常勤職員も千名に上り、区の事務事業の質の確保を図る上では、欠くことのできない戦力であります。十分な配慮を持って事業の展開を図られるよう、所管の柔軟な対応をお願いいたします。

同様に、産前産後支援プロジェクトでも、区民公募から成るヘルパーの大規模な活用が予定されていますが、虐待の発見と予防に関して、ヘルパーのスキル不足は否めないところです。
また、新生児訪問の拡充が求められる保健師も、当区の勤務人員は他自治体に比べ低い水準にとどまっており、高い専門性と業務内容の幅が求められる中で十分な対応が図れるのか不安が残るところです。
厳しい財政状況のもと、人材の確保にはさまざまな苦労が伴うことは理解いたしますが、肝心の事業一つ一つが粗製乱造に陥ることのないよう、十分な対策をお願いいたします。

続いて、職員の意識改革に関して申し上げます。

企画総務領域の質疑では、区の職員提案制度を取り上げました。従来、その運用に当たってきたのは区政の頭脳に当たる政策経営部でありますが、制度の創設から七年たった今日、職員からの提案は一件もなく、まずは政策経営部そのものの積極性が求められていると感じます。

また、集会施設の現状は、画一的な規格に基づく地区会館、区民集会所の設置を脱し切れておらず、いわばどこも同じ金太郎あめであります。
けやきネットが導入され、施設の利用状況が明らかになってみると、同じ建物でも、会議室に比べ利用率の明らかに低い和室が複数存在しています。また、料理講習室の中には、年間の利用率が五%に満たない施設が複数存在しています。現実のニーズと施設の間とのギャップは明らかであり、時代のニーズに応じた改善を検討するべきであります。民間施設であれば許されない現状が区役所では一向に問題にならないことに、意識改革の必要性を私は強く感じています。

また、十七年度予算では、区の重点項目の一つにバリアフリーの推進が挙げられております。
区役所周辺がバリアフリー推進のモデル地区として指定される一方で、実際の事業内容は、松陰神社駅周辺の商店街の整備にとどまっています。
区役所周辺の整備と銘打ちながら、庁舎に向かう動線に何ら配慮なく、局所的な整備しか考えていないのが現状です。
区役所周辺の不適切な点字誘導ブロックはそのままで、バリアフリーの目玉をうたう姿勢に疑問を禁じ得ません。
また、誘導ブロックの敷設箇所の決定は、相変わらず各支所の土木がばらばらに判断しているようです。
この点でも、各支所の連携に向けた意識改革を重ねてお願いいたします。

さらに、所管を広くまたがる全庁的な取り組みに関して申し上げます。
議会でさまざまに行われる問題提起に対し、区として全庁的に取り組む、全力で取り組むという大変耳ざわりのよい答弁を聞く機会が間々ございます。
私は、今定例会で障害者雇用の問題を取り上げ、法定雇用率を遵守した企業を区の入札で評価するよう求めました。
区の現状は、法定雇用率を守る企業も、法に反する企業も一緒くたであって、何ら努力をしなくても平気というのが実情です。
区は、区内最大の事業者であり、最も大きな財政を担っています。これは、戦略的に社会を方向づける上で最大級のてこになり得るのではないかと私は考えます。環境保護の取り組みしかり、男女共同参画や障害者の雇用しかり、全庁的な姿勢で取り組むべき区政の重要課題に対しては、この財政を積極的に、また政策的に賢く使うべきであります。区政の重要課題に柔軟に対応する入札方法の弾力化に十分な配慮をいただくよう、重ねて求めます。

最後に、社会福祉制度の改変について申し上げます。
高齢者や障害者をめぐる福祉、ひとり親家庭や寡婦への支援の流れは、国から地方への実践へ、給付から自立の支援へ、応能負担から応益負担へと変化してきております。
財政の逼迫と少子・高齢化を背景に、国や都の政策転換が矢継ぎ早に進められておりますが、区民に最も身近な役所の対応として、なお一層のきめの細かさが区役所に不可欠だと感じます。

昨年十一月の一般質問では、ひとり親家庭への区の支援を取り上げましたが、現状は児童扶養手当の削減を粛々と行うにすぎず、国や都がそれにかわるメニューとして示した自立支援にすら一向に関心を寄せてこないのが区の実態でありました。
厳しい区政運営のもとであればなおのこと、社会資源への感度は豊かに、創造力でチャレンジ精神に富んだ区政運営への転換への努力を各所管に強く求めるものです。

以上、レインボー世田谷の意見といたします。