9時半から所属する文教常任委員会に出席。
議会の常任委員会の開催は、朝10時からが通例なのだが、今日は委員会に付託された請願審査が4件あるということで、通常より30分早めての開催となった。
審査の対象となったのは次の4件。
・平19・29号 沖縄戦に関する高校教科書検定についての陳情
・平19・36号 沖縄戦「集団自決」について教科書検定の再検討の意見書を国へ提出するよう求める陳情
・平19・37号 高校歴史教科書の沖縄戦・集団自決の記述に関し、文部科学省は検定意見を撤回するよう意見書等の提出を求める陳情
・平19・39号 「政府に教育改革の推進を求める」意見書等提出に関する陳情
はじめの3件の陳情はいずれも、先の教科書検定が沖縄戦で起きた集団自決に日本軍の関与があったとする記述の削除につながったことを批判するもの。
自民、公明、民主連、生活者ネット、無所属の青空議員と私からなる区議会文教委員会委員の対応は案の定、見事に分かれ、委員会の結論はいずれも「継続審査」ということになった。
区議会の委員会において請願審査の議論が割れた場合には「継続審査」として処理し、無理に採決を行わないということが議会の通例なのだ。
私は、先の教科書検定をめぐる審議会にこの分野の歴史の専門家が一人も含まれていないまま、結論が導き差だれたこと、同じく歴史の専門家からの意見聴取すら審議会が行わなかったこと、集団自決に対する日本軍の関与は97年の最高裁判決でも認められており、多くの証言もあって、日本軍の関与があったとみることが従来の通説であること、裁判で係争中の事案について一方の説のみ採用しない先例があることなどから、今回の検定意見には大いに疑問を持っている。
よってこれら陳情の3件は、一括して「趣旨採択」を要望した。
つづく、陳情の平19・39号は、先の教育基本法の改正を是とし、それに基づく国の施策充実を求める趣旨の内容。
私自身、先の教育3法の改正に賛成しておらず、陳情の求める国の施策充実が、地域の教育委員会の独立性、自立性を脅かしかねない危惧を孕むことから、これには「不採択」を要望させていただいた。
この陳情もやっぱり会派間で意見が割れ、結局、「継続審議」となった。
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一般には解かりにくいことだけど、区議会でいう「継続審議」は通常、議論再開の目処の立たない「お蔵入り」を意味する。
あえて決を採って、会派間の意見の違いを鮮明にしたり、多数意見をもって少数意見を切り捨てるということは通常なかなかしないのだ。
議員になってこの方、所属する委員会で「継続審議」の事案が審議再開になったというケースはないし、継続審議となった事案が再び審議の場に戻されたというケースも聞かない。
まさに玉虫色の決着というべきか。
このあたりの議事運営上の慣例は、私も政界に飛び込んでから知ったことだけど、区民には、なかなか分かりにくいところだと思う。
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このほか、委員会での報告事項は次の通り。
(1)平成19年第4回区議会定例会提出予定案件について
【議案】
○世田谷区立幼稚園の保育料等に関する条例の一部を改正する条例
○世田谷区立総合運動場条例の一部を改正する条例
○世田谷区立千歳温水プール条例の一部を改正する条例
○世田谷区立地域体育館・地区体育室条例の一部を改正する条例
○世田谷区立学校施設使用条例の一部を改正する条例
(2)区立中学校への校務用パソコンの整備について
(3)株式会社NOVAとの小学校ALT派遣契約について
(4)公共施設(芦花小・中学校、八幡山保育園)の整備について
(5)区立学校教員の服務事故に伴う処分について
(6)「彦根藩主井伊家墓所」の国史跡への指定について
(7)文化財保護・保存の新たな取組みについて
(8)地位確認等請求事件の判決について
(9)代田区民センターの改築について
(10)その他
(5)報告のあった服務事故とは、この夏、区立学校の教員が高校生のスカートの中を携帯で撮影して捕まり、諭旨免職となった事件を指す。
さすがにこの報告は所管課長に任せず、教育長の口から説明と謝罪があった。
(7)の文化財保護・保存の新たな取組みについては、担当課から3つの取り組みの柱について説明があったけれど、そのひとつは、以前、私が議会で取り上げた登録有形文化財制度の積極活用についてだった。
ふむふむ、これはうれしい変化。
議員としても、文教委員としても積極的に応援する姿勢で臨みたい。
(6)「彦根藩主井伊家墓所」の国史跡への指定についても、私の地元・豪徳寺の史跡の格上げであり、うれしい変化。
区内の国史跡は、区内北部の玉川上水跡と、区内南部、等々力の満願寺にある細井広沢の墓に続いて3件目とのこと。
玉川上水の跡は今、緑道になっていて、かつて上北沢に住んでいた頃は散歩の定番コースだった。
豪徳寺の井伊家の墓所は、友達が我が家に遊びに来たときの散歩コースのひとつでもある。
でも、満願寺の細井広沢の墓というのは知らなかったなぁ…。
お寺のある等々力は世田谷を代表する景観のひとつ、等々力渓谷(都内区部唯一の天然の渓谷)の近くでもあるので、ぜひ一度行ってみたいと思う。
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せっかくなので、たまたま最近撮った等々力渓谷の写真をアップ。
等々力渓谷は、区が区内観光名所の第一に挙げる場所でもあって、区議会でよく引き合いに出される場所のひとつとなっている。
現区長は平成15年の就任の初年から観光施策に力を入れてゆくことを表明。
区は翌年、「せたがや観光夢舞台」という「観光イベント」を等々力渓谷を舞台に行っている。
区が観光施策の充実を言い出した当初、私のまわりでは「区内の観光名所っていったいどこ?」というツッコミが多かったのだけど、そこは譲って、じゃあ観光に値するポイントっていったいどこだろう?って私なりに考えた時、きっと現状で一番有力な場所は「シモキタ」なんだろうなって思っていた。
「下北沢」ではなく、あえて「シモキタ」と書いたのは、そのほうが、この街の魅力を語るのにふさわしいと思うからだ。
シモキタの魅力を醸しているキーポイントの一つは、よく言われるように、キッチュなお店と路地裏に代表されるような界隈性だと思う。
劇場の多い街として知られている下北沢だけど、決してハイソな演劇ではないところが良い。
アングラな個性派演劇、あるいは爆笑とペーソス溢れる大衆性のある演劇こそが、私にとってのシモキタのイメージ(笑)
若者に人気の古着屋さんや中古レコード屋さん、ライブスペースや小洒落たカフェが多く存在していて、ビンボーでもそれなりに一日楽しめるところがいいと思うのだ。
ところが昨今の区役所は、若者たちが熱く語るこうしたシモキタのこうした魅力にあまりに無頓着に見える。
いや…私の見るところ、実際には多くの職員が、そうした街の魅力に気付いているのだと思う。
ただ区の方針に従わざるをえない立場であるために、個人の感情や意見を表に出さないだけで、内心、下北沢の街に安全安心を掲げて大ナタを振るうことに疑問を抱いている職員は実は少なくないんじゃないかと想像する。
区内でもっとも来訪者の多いシモキタの魅力を軽視しているらしい人たちが、一方で観光施策を謳っているところが痛いんだけど、それで区が最初に観光の目玉に取りあげたのが、等々力渓谷…。
「最初に」って、今、書いたけど、これは「最初で最後に」と書くべきなのかもしれない…。
というのも区が等々力で区が観光夢舞台とやらをやって以降、区の観光施策の打ち上げ花火はパッタリ途切れて無くなっているからだ…(苦笑)。
観光スポットには、基本的に訪問者にとっての「非日常性」が欠かせないとおもう。
ところが世田谷は純然たる住宅都市であって、区内の名所といっても日常の延長な感じの場所ばかり。
正直、「観光」っていうには、ものすごく中途半端なのだ。
観光に来てください♪と謳うからには、最低限、半日は余裕で遊べるくらいの魅力がないと観光地には成りえないと個人的には思うけど、そう考えるてゆくと、考え直さなきゃいけないポイントは沢山あるんだと思う。
誤解がないように言い添えておくと、等々力渓谷そのものは実際、とっても素敵なところだと思う。
「都内にもこんな場所があったんだ!」と初めて訪ねた人が感嘆符つきで思うことは請け合い。
ぜひ多くの人に訪ねてみてほしい区内の場所のひとつだと思う。
特に等々力不動の見晴台から見事な桜が見下ろせる春と、渓谷の新芽が一斉に芽吹く新緑の渓谷、晩秋の紅葉はオススメしたい。
ただ渓谷といっても等々力渓谷は、ゆっくり歩いても40~50分で一通り通り抜けてしまえる小渓谷。
流れる矢沢川も区内に源流をもつ河川ゆえ、水がちょっと臭う。
お散歩道にはGOODだけど、これが果たして観光なの?といわれると疑問が湧くところだ…。
区が観光施策を本気でいうのであれば、一日遊べるくらいの回遊性を考えて、沿線のリッチな風情の五島美術館とつなげるとか、それなりに歴史の雰囲気を感じさせる九品仏や多摩川沿岸の古墳群とつなげるとか発想を膨らませて策を練らないと、観光にならないんじゃないかなと思う。
加えて渓谷の魅力を本気で高めようと思うなら、水の浄化にもっと努力すべきだし、シュロの木が増えて南国チックになってしまった景観もそのままでいいのか疑問。渓谷に垣間見られる無粋な金網フェンスだって何とかするべきなんじゃないのかなぁ。
結局、区の観光施策は、首長が当選後、新しい政策をぶち上げてみたけれど、結局、現実が追いつかなかった…という巷によくある失敗例のひとつに近いのではないだろうか。
ううむー。考え始めると疑問がいっぱいだ。
トピックの優先順位を考えなきゃだけど、区の観光施策はその後どうなったのか、いちど議会質問してみようかしら ^^;